こんにちは!ミライコイングリッシュ運営事務局です。
ミライコイングリッシュでは0~6歳の小さいお子さんをもつママさん50人にアンケート調査をおこなっています。今回のテーマは「子どもの将来で不安なことはありますか?」といった内容です。
同世代のお子さんがいるママさんにとって、おそらく興味深い内容となると思います。同じ悩みを抱えているママさんがいると知ればなんとなくホッとしますし、救われた気持ちになりますよね。
記事の後半では悩みを解決する際のヒントもお伝えします。今後の子育ての参考にしていただけることでしょう。ぜひ通してお読みください。
不安を抱えているママさんは、どれくらいいる?
それでは早速、気になるアンケートの結果を見ていきましょう。
ちなみに今回の記事はアンケート報告の「その1」になっており、回答結果の上位についてお伝えします。その2、その3と続く予定ですので、ぜひシリーズ全体に目を通してみてくださいね。
4人中3人以上のママさんが不安を抱えている
さて「子どもの将来について不安なことがありますか?」の質問に対して「はい」と回答したママさんは全体の77%という結果でした。「いいえ」と答えた人は23%です。
つまり4人中3人以上のママさんが子どもの将来について何らかの不安を抱えていることがわかりました。
この結果について、まずはどのような印象をもたれましたか?
会話にあるように、日本人はまじめで慎重派の人が多く、将来のことをいろいろと考えてしまう傾向にあるかもしれません。実際は、どのような理由で不安に思っているのか気になりますよね。
第1位は、経済や環境に対する不安
回答内容の第1位は「将来の経済情勢など、子どもを取り巻く環境がどうなっているのか不安」といったものでした。
日本経済は衰退の一途をたどっている…といった言葉も聞かれ、ママさんたちだけでなく多くの国民が「今後どうなるのか不安」に思っていることでしょう。その要因は、さまざまな内容が挙げられます。
海外新興国の台頭、日本における少子高齢化、人材不足、給与が上がる傾向にない、地域社会や家庭機能の衰退、年金もどうなるか分からない、地球温暖化、自然災害の増加…など、見聞きするニュースといえば暗い内容のものばかりです。
現に感じている不安があれば「子どもたちが大きくなるころは果たしてどうなるのだろうか」と心配になるママさんも多いことでしょう。
大学に通うために奨学金を借りれば(本来「奨学金」といえば”無償”であるはずですが…)就職した直後からすでに「借金」を抱えている若者たち。就職先が見つからない場合、アルバイトや非正規労働者で返済していくのはかなり大変だといわれます。
昨今、自然災害が甚大になっていることを考えれば、地球温暖化をなんとか食い止めねば…と感じるママさんも少なくないでしょう。しかし、一人の力ではどうしようもないといった感覚になってしまうのも事実…。
このような話を聞くと、さらに不安を大きくしてしまいそうですね。
パンデミックや世界で起きている紛争や戦争も日々私たちの目に飛び込んできます。このようななかで「不安を抱えずに過ごしましょう」「今が大事です、今を大切に」といわれてもやっぱり難しいのが現状です。
不安をどう解消していったらよいのか、については後半で提案しますので、まずは次の理由を見ていきましょう。
第2位の不安は就職に関すること
実は、経済的な不安と深くつながっているのが職業に関する不安です。第2位の回答として挙がっていたのは、「ちゃんとした仕事に就き、自立できるのか不安」といった内容でした。
どの親であっても、子どもが精神的・経済的にも自立して安定した職業に就いてほしいと願っています。ただ、その「安定」も終身雇用制度の崩壊によって獲得しにくい状況であれば、なおさら「将来、子どもが働き続ける環境はあるのだろうか」と心配になることでしょう。
皆がみな、大企業に就職できるわけでもなく、たとえ就職しても能力を発揮しうる部署につき定年まで無事に勤められるかは予想できません。市場の動向が急速に変化する現代においては、「どの職業や企業が安定なのか、わからない」といえます。
このほかにも、マッキンゼー&カンパニーは「ロボットや自動化の波は今後13年間で(2030年までに)最大で8億人の雇用が失われるだろう」と指摘(2017)しています。8億人といえば、およそ世界人口の約10%がロボットに仕事を奪われるといった数値です。
こうした報告を受けて、親御さんの中には「ロボットやAIを開発する仕事に就くのがわが子の生き残る道」と考えてプログラミングを習わせる方もいるでしょう。また、ロボットや自動化に影響されにくい、あるいはIT化が進んでも解雇されにくい職業として「公務員にさせたい」と考える親御さんがいるかもしれません。
とはいえ、子どもの特性や可能性は親が願うものとは異なるケースも多くあります。親が思うとおりの道を子どもが歩むとは限りません。子を思う気持ちが強いからこそ、「どうにもならないかもしれないけど、やっぱり心配」と思うのが親だと言えるでしょう。
また、以前は大学へ入学するのは適切な教育投資であり、その結果、目指す企業に就職して安定した人生を送れるだろう…といった話は幻想になりつつあります。
奨学金を借りて大学へ入学・卒業できたとしても「将来は安心」とは限らないのです。考えれば考えるほど、親の不安は募るばかりでしょう。
第3位の不安は進路に関すること
第3位は、子どもの進路についてでした。経済→就職→進路といった悩みが、子どもの将来に不安を抱える要素であるのは、納得できますね。
「経済的に不安定になってほしくない、そのためには能力を活かせる職業、できたら安定的な仕事についてほしい、いずれにしても良い教育を受けさせたい」といった思いは、どの親御さんであってももっているのではないでしょうか。
欲張りといわれても、やっぱり「できることなら」と思いますよね。将来のことを案じるからこそ、子どもの進路を熟慮し、どのくらい教育に投資できるのか考えます。
希望する学校に入っても将来や今の変化に気を配り、その都度「より良い選択」をしていかなければなりません。家の外で生まれる出会い一つで人生が変わることもあり、子どもの人生設計は計画どおりにいかないことも、きっとママさんたちはわかっているでしょう。
常に親として、子どもの進路について悩んでしまいます…。
今回は「子どもの将来で不安なことはありますか?」といった質問に「はい」と答えたママさんの理由を3つ紹介しました。これらは互いに絡み合っています。
不安を解消したいと思っても、やっぱり子どもが自立するまでは常に心のどこかに心配事を抱えているママさんが多いことでしょう。次章では、少しでも不安を解消するための手立てについて紹介します。
少しでも不安を解消するには…
将来の経済情勢、それに関わる就職や進路などについては、本当に悩むところです。悩めば悩むほど、さまざまな課題が浮き彫りになり、個人でどこまで解決できるのかはわかりません。
悩みをゼロにするのは難しいでしょう。しかし、少しでも軽減したいですよね。家庭のおかれている状況や特性などによって、解決法は変わってきます。
不安を解消する方法の一つとして「情報を収集したり知識を得たりすること」が挙げられます。たしかに、あまりにもネガティブな情報を取り入れてしまうとかえって不安を増大させるでしょう。だからといって、「このまま流れに任せて知らないまま通す」のはリスクになります。
大切なのは「正しい情報かどうか確認して取り入れること」と「今できることは何かと考え行動に移す姿勢」です。
AIによって仕事が半分失われるといった情報を受けて「あ~、どうしよう」とマイナス的あるいは感情的に捉えてしまえば、その後の行動を起こしにくくなるでしょう。
「あ~、どうしよう」の前に「これは本当に正しい情報なのだろうか」「半分失われたとしても新たな職業が生まれるのではないか」といったように、”、もう一方”の視点で物事を見るようにするのです。
また「時代はどんどん変わるのではあれば、問題解決力や対応力、創造性などを鍛えておく必要があるだろう」と考え、さまざまな体験をさせたりクリエイティブな習い事をさせたりします。
将来に関する「正しい情報」を入手するのは今後の策を考えるためであり、不安を過度に大きくするためではありません。人と比較することなく、親がわが子のために「今、してあげられること」を選択して教育を施す必要があります。
人と相談をしたとしても最終的には、その親でありその子どもの選択にかかっています。これをプレッシャーに感じれば悩みを深くしてしまうでしょう。
しかし、責任をもつというのは、ある意味自由に選べるといった見方も可能です。人生は自分が選んだとおりに運ぶ、と考えるのです。不安を大きくすればその通りになり、不安に対処しようと行動に起こせば変えられる…そう信じてみることも大切なのではないでしょうか。
実際、今回のアンケートに「いいえ(不安がない)」と答えた人は4人に1人もいるのです。きっと不安がある方も、少しずつ「いいえ」と回答できる可能性がある、そう信じてみませんか?
それでは最後に、この記事をまとめていきましょう。
まとめ
以上、見てきたように、小さなお子さんをもつママさん、パパさんの悩みはさまざまです。4人に3人以上のママさんが、何らかの不安を抱えているようで、その悩みはかなり切実であるといえるでしょう。
子どもの将来を心配する理由として、将来における社会&経済情勢、就職や進路に関する不安が上位を占めました。たしかに昨今は暗いニュースばかりですから、聞けば聞くほど気が滅入ってしまいます。
国内外の有識者の話を聞けば「そうだよなあ、たしかに」と思ってしまうのも事実。しかし、有識者の話す内容はあくまでも予測であることを忘れてはなりません。
本当にそうなるかどうかは、私たちの心が決めるとでもいいましょうか…。心の持ち方が行動や結果に影響を与えることがあります。
どのような情報であっても、その情報自体に振り回されないようにしたいものです。前向きさや批判的思考を発揮して「じゃ、今、家庭でできることは何か」と考え行動する姿勢を大切にしましょう。