全然知らない人が4割近く存在する英語教育改革
こんにちは!ミライコイングリッシュ運営事務局です。
ミライコイングリッシュの記事では、0歳〜6歳の小さなお子さんをもつママさん50人に幼児の英語教育に関するアンケート調査をした結果についてお伝えしています。
今回のテーマは「2020年の英語教育改革」に関することです。前回のパート1の記事では「英語教育改革を知っていますか?」の質問に対する回答や回答理由について紹介しました。
簡潔にまとめると以下の通りです。
※なお、2020年の英語教育改革の概要については、その1で詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。
- 2020年英語教育改革について「よく知っている」と答えた人は8%
- 「何となく知っている」「聞いたことがある」人を含めると6割強
- 「まったく知らない」と回答した人は36%
- 英語教育改革に期待する理由は「実践的な会話力が上がりそう」「異文化理解が進む「英語に対する興味を高められる」など
- 特に期待していない人もいる
以上の内容を踏まえて、本記事では少数派の意見について詳しく紹介します。
ぜひ最後まで通して読んでみてください。
少数派の意見は?
前回の記事では「英語教育改革に期待することは何ですか?」といった質問をしました。ここでは、5位以下の、そのほかの意見について紹介します。
少数派の意見として次のようなものが挙げられます。
「英語で考えられる思考力を身につけてほしい」
「全員が母国語の次に話せたらいいと思う」
「インターナショナルスクールを増やしてほしい」
英語教育に熱心なママさんらしく、より高度な英語教育環境を求める人が多いようです。今までも小学校では総合的な学習の時間や学級活動などにおいて、国際交流や英会話、英語の歌などに触れる機会が設定されていました。
ただ、その成果についてはさまざまな意見があり、以下の評価をしている人もいます。
「ゲームや歌など子どもが楽しめる素材を中心にし過ぎてはいないか?」
「小学校での”楽しい英語”が中学で”受験英語”となり、英語嫌いが増えてしまっている」「英語で会話ができるといった実践力の育成が遅れている」
このように、小学校における教育法が実際の英語力の向上につながっていない現状が指摘されているのです。また、小学校と中学校の英語教育のギャップが存在している点を課題に挙げている人もいます。
子どもは英語”学”を勉強するわけではありません。「実際に使える英語」の習得をめざすうえで、これまでの英語教育はその目的を果たし切れていないといえるでしょう。この状況を改善するために2020年の英語教育改革が実施されたのです。
会話にあるように、日本の英語教育においては課題も指摘され、なかなか難しい状況にあるのも事実です。このため「今までの反省をもとに、子どもが真に英語力を身につけられるような教育環境を整えてほしい」と強く思っている親御さんがいることがわかります。
英会話ができる人は学校以外での活用経験がある
英語が話せる人の多くは、実際に海外に留学して修行をしてきた人、あるいは熱心に英会話教室に通い、日ごろから積極的に英語学習を継続している人が該当します。
ただ、留学が英語力を向上させる要素にはなっても、留学しなければ英語力は向上しないとはいえません。たしかに学校の授業で全部を習得できない実態はあります。要は学校以外での学習をいかに効率的&効果的に続けていくのかが、英語力向上のカギとなります。
日本の英語教育は遅れている?
日本の場合、英語の授業スタートが遅いと考え、できるだけ早い段階で英語教育を取り入れてほしいと願っている親御さんが少なくありません。言語の習得は、脳の発達が著しい小さいころから始めたほうが、子どものもつ能力を発揮しやすいといった意見もあります。
しかし、パパやママのなかには「まずは日本語をしっかり習得してほしい」といった意見があるのも事実です。また「学校教育だけで英語を習得するのは難しいのに、授業数を増やしたところで英語力が向上するとは考えにくい」といった冷めた見方をする人もいるでしょう。
生きた英語に触れてほしい
生きた英語を身につけるために「ネイティブによる授業を1日1時間は取り入れてほしい」と願う親御さんがいることも納得できますね。
グローバル化に合わせて英語教育の充実を図るのであれば「ネイティブ並みの発音をしっかり習得してほしい」といった意見もありました。
実際はネイティブとはいえ、多様な背景をもっており発音の仕方もそれぞれに特徴があります。イントネーションやアクセントなども、違いがあるのは普通です。
しかし、Coffeeを「コーヒー」とカタカナ英語で発音することがないよう、基本的な発音法を身につけて、実際に通じる英語を話せるようにすることは重要です。
「生きた英語」とは相手との意思疎通が図れる英語力を指し、学校教育を通じて最低限身につけてほしいレベルともいえるでしょう。
ほかにもこんな意見が…
その他、たくさんのハイレベルな意見が飛び交うなかで、「恥ずかしがらずにコミュニケーションが取れるようになってほしい」といった意見がありました。
確かに日本人は恥ずかしがり屋で、たとえ英語力があったとしても「なかなか自分から話しかけない」国民性かもしれません。
日本人にとっては難しいとされる英語を習得し、難解な長文の意味理解を可能にする実力をもっていても、海外の人々と自由に会話することを躊躇する人もいます。
ただ、語学を習得する場合、実際に使ってみて間違いに気づき、訂正しながら正しい言葉を覚えていくものです。母語である日本語も、たくさんの経験を通して身につけてきたことでしょう。
生きた英語力を習得するには、英語を「生かす」機会を可能な限り多くもつ必要があります。今後、英語教育に期待をかけるとすれば、今までのような読み書き中心の英語教育ではなく、「聞く」「話す」といったリアルな双方向のコミュニケーションを多く取り入れなければなりません。
つまり、「聞く」「話す」「読む」「書く」といった英語教育における4技能をバランスよく教えるとともに、子ども自身もそれを意識して積極的にトライする姿勢を持つ必要があるのです。
英語教育の先進国である、同じアジアの中国や韓国でも、リアルなコミュニケーション力の育成を重視しています。実践的な英語力を育てるには教員の英語力も必要です。授業を英語で行う力を備えた教員を採用するなど、現実的な対策が望まれるところです。
なお、2020年の小学校英語教育改革に関連する記事として、「小学校英語の教科化はいつから?その概要と家庭学習について」あるいは「英語教育の問題点を解説!子どもの英語力を高めるヒント」といった記事を案内しています。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
さて、2020年の英語教育改革について、2回にわたってお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
アンケート結果からもおわかりのように、親御さんのなかには日本における英語教育の重要性を感じている人が多くいます。国としても「日本が今のままでは世界の潮流からどんどん遅れてしまう」と考え、国民の英語能力を向上させるために英語教育改革を実行に移したともいえます。
わが子の英語教育に熱心なママさん、パパさんも、まだ英語教育に関する具体的な実践を行っていない親御さんたちも、英語教育を含む学校教育について関心をもち、子どもの将来のために親としてできることを考え実践していきましょう。