こんにちは!ミライコイングリッシュ運営事務局です。
0歳から6歳の子どもがいるママさんに、次のような内容でアンケートをとりました。
「子どもの幼稚園に外国人がいるのは良いことだと思いますか?」
かなり、突っ込まれた質問内容ですね。幼稚園に外国人の子どもが通っている場合は「ほかのお母さんはどう思っているのかしら」と気になるでしょうし、外国人の子が通園していない場合は想定しにくいかもしれません。
また、「外国人が子どもが通っていることって、悪いのかしら?」と気になってしまう場合もあるでしょう。
今回は、ママさんの率直な思いを知ることができ、課題があるとすればどのように解決すべきか見えてくる記事となっています。近い将来、幼稚園に外国人の子どもが通い始めるかもしれません。その際、参考になる記事内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
幼稚園に外国人がいることはとてもいいこと
それではさっそく、気になるアンケート結果を発表していきましょう。
「幼稚園に外国人がいることは良いことですか?」という質問に対し、「はい」と応えたのは全体の90%でした。ただ、10人に1人は「それはちょっと…」と思っているようです。
その理由については後ほど詳しく解説していきます。
はじめに「はい」と回答した方の理由を見ていきましょう。
さて、「はい」と答えた人の回答として次の2点が挙げられます。
- 生きた語学学習ができる
- 異文化にも触れられる
生きた語学学習ができる
異文化にも触れられる
外国人の子どもが幼稚園にいると、ネイティブな発音で英語を話してくれるため、子どもの英語学習の必要性が増すと同時に、実際のスキルアップにつながります。
また、当然異なる文化に触れる機会になり、子どもの異文化理解や多様性を認める意識に好影響を与えるでしょう。
グローバル化の並みは否応なく押し寄せていますから、日本人だけで生活できる空間や時間は今よりももっと少なくなります。日本人しかいない環境は、これからの時代を生きる子どもにとってはデメリットになるかもしれません。
グローバル社会において日本語しか話せない日本人より、英語やフランス語、中国語も話せるといった多言語話者の方が、可能性が広がると考えられます。
では、「はい」と答えた人の、ほかの理由を見ていきましょう。
先ほどの理由と似ていますね。まず言えるのは、幼稚園で外国人の友達と普通にかかわるなかで「この世界には、髪や目の色、言葉が違う人がいるんだなあ」「一人ひとり、本当にいろいろな考え方があるんだなあ」など、多様性を認める感覚を養えます。
こうした感覚をもつには、比較的思考の柔らかい子どもの方が効果があるでしょう。幼児期に、人となり…つまり「根っこ」の部分を育てるのです。
逆に、同一文化圏で似たような価値観をもつ人と接するだけでは、固定観念に縛られて、苦しい立場や心境に置かれる可能性があります。
また、成長して大人になってから「多様性が大切です」と言われたとしても、人間の「根っこ」の部分を変えるのは難しくなるでしょう。
幼稚園に外国人の友達がいてくれたら、いろいろな価値観や文化を知るきっかけになり、いろいろな人に対して寛容になれます。
多様な価値観や文化を知るのは、今後ますます進むであろうグローバル社会において必要です。幼稚園から外国人の子どもと一緒に学ぶのは、子どもの成長にとってプラスになると考えられます。
「いいえ」と答えた人はトラブルが心配
「幼稚園に外国人がいるのは良いことだと思うか?」の質問に対して10%の人は「いいえ」と応えています。この理由については、おもに「トラブルを懸念しているから」というものでした。
外国人の友達がいると、言葉が違うため意思の疎通がうまくいかないこともあるかもしれません。文化が異なれば、たとえ悪気はなくても相手から否定的にとらえる可能性はあります。
食事でもちょっとしたすれ違いが生じる可能性はあります。このため、普段の幼稚園生活のなかで、けんかに発展するケースは少なくないと思われます。
トラブルを回避するために
「トラブルに巻き込まれる可能性がある」という理由で、幼稚園に外国人の友達はいない方がいい…と回答した方はいましたが、おそらく外国人の子どもとの学びを否定しているわけではないでしょう。
幼稚園のトラブルは、外国人の子どもだから…とは限りません。日本語を同じように使う”日本人どうし”でも意思疎通が難しく、ときにけんかになることはあります。
また、グローバル化にともない、日本だけでなくほかの国々でも従来の価値観から世界共通の価値観に移行しやすくなっています。そのなかで、人種や言語の違いを問わず、個々の習慣や考え方の違いを認めながら生活するスキルを身につけるのは大切でしょう。
価値観のスレ違いは、同じ日本人でも起こりうることだとすれば、違いを認め合える関係を築ける人間力こそ大切です。その意味で、幼稚園時代に多くの”違う”人々と触れ合える時間や空間を共有するのは素晴らしいことではないでしょうか。
お互いを理解するうえで必要なこと3選
前章では、人とのかかわりのなかで大切な視点として「違いを認める」ことを挙げました。一人ひとりは人種や言語だけでなく、外見や考え方など、実にさまざまな違いをもっています。
では、自然なかたちで互いを理解できる人になるには、どうすればよいか…。ここでは「〇〇があればよりスムーズにコミュニケーションができる」としてみます。〇〇には何が入るでしょうか。たとえば次の3つを挙げてみました。
- 日本語や英語などの言語学習
- 多様な人と触れ合う機会
- さまざまな世界を知れる読書
もう少し詳しく解説します。
日本語や英語などの言語学習
人間には「ことば」があります。意思疎通に言語を用いることで、トラブルを回避する術を身につけているといえるでしょう。逆に感情のみで付き合えば、取っ組み合いのけんかになるかもしれません。
トラブルを回避するために、自分の思いをしっかり伝えたり相手の話を理解したりするには言語力が重要になります。意味や文脈を理解する力をもたなければ誤解を生みやすく、よりよい関係を築くのが難しくなるでしょう。
まずは母国語の日本語で正しい言葉や使い方を覚えれば、コミュニケーションがスムーズにいきます。また、言語が違えば文化や考え方も異なるため、母国語とは異なる外国語を学ぶのは、外国人の言動を理解しやすくなるでしょう。
いずれにしても、言葉を学ぶのは自分と相手の意思疎通をスムーズにするのに役立ちます。加えて体系的な言語学習は思考力を育てるため、相手の思いを推測したり問題を解決したりするのが可能になるのです。
多様な人と触れ合う機会
多様な人と触れ合える機会をできるだけ多くつくるのは、子どもの人とのかかわり方に良い影響をあたえます。言語を学ぶのもプラスに働きますが、さまざまな価値観や考え方に触れるのは、「違い」を認識できるチャンスになるでしょう。
ときにけんかやトラブルになることもあるかもしれません。ただ、その都度、言語力と経験を駆使しながら乗り越えれば、多種多様な人々と分け隔てなく付き合えるようになれます。
さまざまな世界を知れる読書
違いを取り入れながら理解を深めたり、さらなる可能性を広げたりするために、さまざまな世界を知れる読書をおすすめします。その理由は、多様な価値観に触れるとはいえ、国内だけで経験を積むのは難しいためです。
本を読むことで、現実社会とは別の価値観や世界観を知ることができます。まさに、日本にいながら世界や時空を旅するイメージです。
幼稚園の子どもにとっては絵本の読み聞かせになります。日本の絵本、海外の絵本などを選んで親子で一緒に楽しみましょう。
もしも、さまざまな価値観に触れさせたいと思えば、親が絵本を読み聞かせてみます。子どもに読むときは、補足説明を加えてみてください。
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幼稚園に外国人の子どもがいる場合は、言語学習や触れ合いの機会をもつのは容易になります。もちろん絵本の読み聞かせもできますよね。
ただ、外国人の子どもが幼稚園にいない場合、おうち英語や英会話スクールなどで言語学習をしたり、絵本の読み聞かせをしたりすれば、子どものコミュニケーション力にプラス効果となるでしょう。
人とのかかわりに楽しさや喜びが感じられるように
「幼稚園に外国人がいることは良いことですか?」の質問に対して「はい」と回答した人も「いいえ」と回答した人も、「子どもが良好な人間関係を築けるように」と願っているのではないでしょうか。
会話にあるように、同じような物が好きであったり同じような場所に出かけたりする関係性より、違うものが多すぎる関係性の方が楽しめる可能性があります。
違いを乗り越えて同じにするのではなく、「違うっていいね!」「自分らしさ、〇〇さんらしさって素敵だね!」と感じ合える関係性の方が、実は長く付き合えるといえるでしょう。
コミュニケーションを楽しめて人間関係を豊かにできるのは、「違い」を認め合い、違っているのをポジティブにとらえられる人なのです。
違いを認められるようにするためにも、小さいころから多様な人々と触れ合える機会をもつ…。つまり、幼稚園に外国人の子どもがいるのは、わが子の成長にとってプラスの効果があるといえるでしょう。
さて、それではこの記事で話してきたことを、あらためてまとめていきましょう。
まとめ
自分の幼稚園に「外国人がいるのは良いことだと思うか?」という質問に対して、90%の人が「はい」と答えました。小さいころから、異文化に触れたり生の英語に触れたりできるのは、わが子にとってプラスになると考える人が大多数であったことが分かります。
「いいえ」と答えた人は10人に1人。その理由である「トラブルに巻き込まれる可能性があるから」の言葉から、トラブルを回避するうえでの考え方や互いを理解するための方法についても解説しました。
しかし、トラブルは外国人の子どもとの間だけではありません。日本人どうしでも起こりうります。大切なのは、いかに違いを認め合えるか…つまり「違いを認め合える子どもを育てること」なのです。
今回は、違いを認め合う方法として「言語学習」「多様な触れ合い」「読書」について紹介しました。英語学習を進める際も、触れ合いを通して語学力を付けたり世界観を広げる読書をしたりするのは重要なポイントとなります。
子どもには、「自分とは違う人」を排除することなく、違いを知ることで関係を深めていける姿勢を身につけたいものです。その方が、Win&Winの関係を築きやすく、楽しい生き方ができるようになるでしょう。