幼児英語の疑問解消コンテンツ

実際によく使う表現は生の英語に触れるとわかる!?

日本の学校で習う英語って、どこか滑稽でちぐはぐだなぁ、と感じたことってありませんか?

こんなの実生活で絶対に使わないだろう!という英文を無理やり植え付けられた経験が、誰でも多かれ少なかれあるはずです。

たとえば、This is a pen.なんてセンテンスを最初に習った人は多いと思われますが、実際に「これはペンです」なんて口にするシチュエーションは、英語であっても、日本語であっても、極端に少ないですよね?

文法を理解させるためだけの、実際の生活ではあまり登場しないような英語ばかり教えられていて、海外の人との会話で役に立つフレーズはちっとも教えてもらえない!そんな不満を感じたことがある人もいることでしょう。

この漫画には、まさにそんな日本ならではの英語教育の被害者とも言えるママさんの、ちょっとした悲劇が描かれています。

想定していたのと違う挨拶をされる

この日は、ネイティブな外国人さんと集まってお茶することのできる貴重な機会ということで、ママさんもお子さんも張り切って準備をしてきたようですね。

楽しいお茶会にするため、やはり掴みの挨拶で失敗しないことはとても重要です。この親子さんにとって、英語の挨拶といえば「How are you?」ということで、その模範解答である「I’m fine thank you!!」を、復唱しているようですが、果たしてうまくいくのでしょうか?

外国人の人と挨拶をする時、最初に話し掛ける言葉と言えば、あなたはどんなフレーズを思い浮かべますか?やはり、この親子さんと同じように「How are you?」だと思っている人が多いのではないでしょうか?

ところが実際に、この親子さんがお茶会に行ってみると

「Hi, what’s up?と、想定外の言葉を浴びせられてしまい、ママさんはすっかり石化してしまった!というわけなんです。

このママさんは、たまたまワッツアップという表現を知らなかったようですね。最近では、「ワッツアップ程度であれば」多くの人が「やぁ、最近どう?」的な意味のフレーズであることを知っているかもしれませんね。

未知の日常的なフレーズがたくさんある

ただ、ワッツアップは、あくまでも一例。

それ以外にも、たくさんの聞き慣れない慣用句が、英語の世界にはたくさん存在していますから、あなただって、いつこのママさんのように石化してしまうか、わかりませんよ

それに「ワッツアップ」の意味がわかったとしても、実際、何と答えれば良いのかまでは意外にわからなかったりしませんか?

「Hi, what’s up?に対しては「I’m good.OK

このやりとり、実際はかなりよく使われるものなのですが、フランク過ぎるためか、なぜか教材にはあまり登場しないことが多いです。

他にも、実際にはよく使われているのに、英語の学習ではスルーされてしまうフレーズって、たくさんあるんですよね。そういった表現を1つ1つ覚えていくためには、やはり生の英語に触れるのが一番です。

「今のは、どういう意味だろう」と、引っ掛かったことを1つ1つ自分で調べていくうちに「生きた英語」が身に付いていくわけです。

日本語に置き換えて考えてみよう

こういったことって、日本語においてもよくあると思いませんか?

実際、親しい友達に会った時「こんにちは!」と挨拶する人は、案外かなり少数派でしょう。

こんにちはといえば、日本の最もポピュラーな挨拶なのに、なぜか友達同士では「こんにちは」とは挨拶をしませんよね。

「こんにちは」と挨拶をするのは、マンションで住人同士がすれ違う時とか、子供の学校の先生に会いに行く時とか、ちょっと距離感のある人が相手の時でしょう。

これって、生きた日本語をしゃべっている日本人にしかわからないことで、どうして友達に「こんにちは」と言わないのか尋ねられても、それは「なんとなくそういうものだから」としか答えられませんよね。

ちなみに、日本人同士の場合、とても親しい人に会った時には「こんにちは」の代わりに「久しぶり~」「お待たせ~」「元気~?」などのフレーズを使うことが多いでしょう。

「きゃ~、◯◯さ~ん」と名前を呼ぶこともあるでしょうし、「会えて嬉しい~!」「髪の毛切った~?」「その服カワイイ~!」など、相手に好印象を持ってもらえるようなフレーズを用意しておく人もいるでしょう。

「こんにちは」だとなんだか他人行儀なので、逆に失礼になってしまうこともあるかもしれないくらいです。

しかし、なぜか朝の挨拶である「おはよう」は、よく使いますよね。

ただし、先程例に出したような、マンションの住人同士くらいの関係性の場合は、「おはよう」ではなく「おはようございます」でないと、失礼になってしまいます。

これがまさに「生きた日本語」というわけで、同じことが英語でも起きているわけです。

よく、「言葉は生き物」と言われることがあり、この「なんとなく」の使い分けは時代によっても変化します。

英語も日本語も「生きている」

日本においては、いつからから「それって本当ですか?」と言う代わりに「マジで?」という言葉がポピュラーなものとして使われるようになってきました。

ただ、ある年齢よりも上の人にとっては「マジ」という言い回しは、若者言葉という印象があるためか、あまり使われません。

最近だと、「本当にそうですよね」という代わりに「それな」という人々が増え始めるようになってきました。

これも、主に若者が使っている表現なので、ある年齢よりも上の人は、「自分が口にするのは恥ずかしい」と恐縮してしまい、知っていてもあえて使わなかったりします。

このように、言葉は日々変化していますので、数年前に習ったことどころか、数ヶ月前に習ったことであっても、情報としては古くなっている場合があることを知っておきましょう。また、次々に新しい表現が生まれるので、柔軟な頭で流れに付いて行こう!と意識しておくと良いでしょう。

日常的なネイティブフレーズをご紹介

さて、そのことを踏まえてもらった上で、ネイティブな英語圏の人が日常的によく使う表現をいくつかご紹介しましょう。

「After you.これは、「お先にどうぞ」という意味です。誰かのために、ドアを開けてあげた時など、さりげなくこの2語を言えたらかっこよさげですよね。

「Chill out.は、「落ち着いて」という意味です。「緊張しないで」「リラックスして」みたいな意味も込められています。最近、チルアウトミュージックというジャンルもあるので、そちらで耳にしたことがある人もいるかもしれませんね。

「Wish my luck!は、「応援してね」です。「Good Luck!」という表現はメジャーですが、応援してもらう側の表現は、あまり知られていないと思われますので、是非覚えておいてください。

「Got it.は、「うん、わかった」です。カジュアルで軽い感じなので、親しい人との会話の中で使ってみてください。

「Got a minute?」は、「ちょっといい?」です。Have you got a munite?を略した表現で、「今時間ある?」と相手の都合を尋ねるときに使う一言です。発音は、連音化して「ガラミニッ?」のように聞こえます。ちょっと速くて聞き取るのがむずかしいかもしれませんが、とてもよく使う表現ですので、覚えておいてくださいね。

「God bless you!」は「お大事に」です。近くで咳やくしゃみをしている人がいたら、知り合いでなくても「God bless you!」と軽く声をかけます。「あなたに神のご加護がありますように」という意味ですが、日常生活でもよく使います。何かよい行いをした人や、自分を助けてくれた人に、「あなたによいことがありますように」と願う、キリスト教の文化が根付いている国だからこそのフレーズですね。「Bless you!」とGod を省いて使うこともあります。

教材ではないものを教材に使おう

生の英語に触れることが大事なのは分かりましたが、実際、日常的に英語を使う環境にいる人は少ないでしょう。そんなときは、テキストを離れて、映画やドラマ、音楽などの英語に触れてみましょう。

日本にずっと住んでいるのに英語がしゃべれる人っていますよね。話を聞いてみると、好きな海外ドラマがあって何度も見ていたとか、洋画をたくさん見て英語を学んだとか、自分の好きなものから英語を学んでいることが多いんです。

そう、自分の好きなものを英語の教材にしてしまえばいいのです。

学校の教科書や英会話のテキストには冒頭のHow are you?が出てきますが、海外ドラマや映画ではなかなか耳にしません。海外ドラマや映画はもともと英語を学ぶために作られたものではないので、教科書に載っているような表現はあまり出てこず、ネイティブが日常でよく使うフレーズがどんどん出てきます。「ええ、そんなの聞いたことない!」というフレーズが何度も出てきて、知らないうちに覚えてしまうはずです。

毎日忙しくて映画やドラマをじっくり見る時間が取れない・・・という人は、動画を見るのではなく、流しておくだけでも大丈夫。家事をしながら英語を聞き流して、ちょっと知っているフレーズが出てきた気がする!と思ったら巻き戻してもう一回聞いてみてください。とにかく日常生活で英語にたくさん触れること、それがリスニング上達の近道です。

まとめ

英語をマスターしようと思って教材とにらめっこばかりしていても、生きた英語はなかなか身に付かないものです。それは、日本語のことを思い出してもらえばわかるはず。

ネイティブな人と会話する時、ちんぷんかんぷんになってしまわないよう、常に生の英語に触れて「生きた英語」を習得しようという意識を高めておいてください。

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ミライコイングリッシュ編集部
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