フォニックスって何…?
「フォニックス」について覚えているかしら?
英語学習において、特に「スピーキング」を中心とする英語のコミュニケーションにおいて、「フォニックス」を習得しておくのは、とても重要です。
フォニックスをちゃんとマスター出来ていると、美しい発音で英語を流暢にしゃべることができるからです。逆に、このフォニックスが理解出来ていないと、拙いカタカナ英語のような発音になってしまい、カッコ悪い状態で英語を話す期間が続いていってしまいます。
アルファベットそれぞれの発音のことだよね?
ところで、「フォニックスって何…?」という感じで、全く意味がわからずにドキッとしてしまった人もいるかもしれませんが、安心してください!ここで、最初に、フォニックスの意味についてもしっかりおさらいしていくことにします。
全アルファベットの発音動画付き
これを読めばフォニックスのすべてがわかる。フォニックス完全ガイドはこちら
フォニックスで正しい発音をマスター!
A、B、C、を、エービーシーじゃなく
「アッ」「ブッ」「クッ」というように
実際の発音と関連づけて覚えることよ
ローマ字の「A」「B」「C」を目にした時、我々は咄嗟に「エー」「ビー」「シー」と発音しますが、これはフォニックス的な読み方ではありません。
たとえば…「Apple」を「エーップル」とは読みませんよね?
この場合の「A」は「アッ」と発音されます。
同様に「B」は「ブッ」、「C」は「クッ」というように、アルファベットと実際の発音を関連づけて覚えるのが、フォニックスの概念です。
英語を楽に話せるようになるっていうけど…
なんだか大変そう…
うちの子にマスターできるかな?
フォニックスをマスターしておけば、英単語を目にした時、どう読めば良いのかが自然とわかります。そして、発音が美しく流暢になります。
ところで、英単語って全部でいくつあるのかわからないくらい、とにかく無限にありますから、フォニックスをマスターするとなると、膨大な量の発音の種類を覚えなければならないのかな…なんてことを不安に思ってしまう人もいることでしょう。
なんだか大変そうだから、フォニックスは後回しにしてしまおうかな…、なんて考える人も多いかもしれませんね。
何も知らないうちは大変そうって思えるかもしれないけど
実はマスターするのって、簡単なのよ!
しかし、心配する必要はありません。フォニックスを覚えるのはとても簡単なので、英語学習を始めるのであれば、基礎中の基礎として、一番はじめにマスターしてしまうことをオススメします!
アルファベットは26個しかない!
フォニックスが簡単であると断言できる理由は、アルファベットそのものが、全部合わせても、たったの26個しか存在しないからです。
しかも、その中でも頻繁に登場する文字…というと、さらに絞られてきます。
26個の中でも、「Z」や「Q」や「X」なんかは、あまり使われる機会がありませんので、本当によく登場する英文字だけについて考えてみたら、大体20文字くらいの発音を一度にマスターしてしまえば良いわけです。
でも、待って待って…! フォニックスの読み方って、アルファベット1つにつき1種類じゃないよね?なんてことが不安になった人もいるかもしれませんが。
たとえ、文字に2種類の読み方があったとしても、その数は50弱…。つまり、あいうえお50音を覚えるよりも、実は簡単というわけです。(実際には、フォニックスの数は42種類ほどあるとされています。)
アルファベットって、26個しかないでしょ?
たったそれだけの数なのよ!
ましてや、日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字があって、漢字には何種類もの読み方がありますからね…。それと比較したら、フォニックスを習得するほうがよほどシンプルで簡単です。
フォニックスって難しそう…と思っていたのだとしたら、それはただの先入観ですから、是非、気を楽にしてください。
英語圏の子供たちもフォニックスで発音を学んでいる
アメリカでは、日本でいう幼稚園の年長の学年から小学校での義務教育が始まります。そこで、英語の授業の最初に習うのがフォニックスです。
フォニックスとは、簡単に言うと英語の読み方のルールのこと。アルファベットは表音文字と思われがちですが、英語のアルファベットは正確にいうと表音文字ではありません。日本語のひらがな、カタカナに当たる表音文字ではないのです。その証拠に、英語の単語には発音記号がありますね。アルファベットの綴りからは発音を想像できない、または想像しづらいから、発音記号があると考えることができます。
例えば、「night」という単語は、見慣れているので「ナイト」とすぐに読むことができますが、「gh」は発音には影響していないように見えますよね。「photo」も、「フォト」ですが、綴りには「フォ」に当たる「f」が含まれていません。
では英語はどのようにして発音すればよいのでしょうか?
英語では、アルファベットの文字と文字の組み合わせ、綴りによって発音が決まります。綴りと発音の関係、ルールを学ぶのがフォニックスというわけです。
英語圏の子供たちなら、英語で書かれた文章をすらすら読めるような気がしますよね?でも実際にはそんなことはないのです。英語を上手に話せる子どもでも、ルールを覚えなければ、英語の単語を正確に発音することはできないんですよ。
子供はリスニングとスピーキングの天才ですから、3歳にもなれば母国語はペラペラになります。でも、英語の場合、発音と綴りの関係については追って学んでいく必要があるのです。
ちなみに日本語の場合は、ひらがなが表音文字ですので、ひらがなを覚えれば、自動的に読むこともできるようになります。このため、英語のように「綴りを学ぶ」という概念はありませんね。
フォニックスの学習法では、まず、アルファベットの26文字に対応した音の基本を学びます。
フォニックスの読み方では、A、B、C、を「ア」「ブ」「ク」となります。これが発音の基礎になります。(カタカナで正確な音を表すことはできません。気になる方は、「フォニックス 発音」などのキーワードで動画を検索して、正しい音を確認してみてくださいね)
次に、eaは「イ」、ooは「ウー」「ウ」のように、アルファベットの特定の組み合わせによって自動的に決まる読み方を学んでいきます。
ここまでくると、正しく単語を発音できるようになります。
例えば、このような感じです。(カタカナでは正確に表記できませんが、分かりやすいようにカタカナで書いています)
s + ea 「スィ」+「イ」 → スィイ
b + oo + k 「ブ」+「ウ」+「ク」 → ブゥク
フォニックスの学習によって発音のルールを覚えれば、どんなに長くて複雑な綴りの単語でも、正確に発音することができる、というわけです。同時に、日本人特有のカタカナ英語からも卒業できます。
フォニックスをマスターしよう!
フォニックスは、とても重要な英語スピーキングの基礎になりますから、これは初期の段階で徹底的に身体に覚えさせてしまうのがいいでしょう。
全部を順番に発音していったとしても、たったの数分で終わってしまうようなことですから、毎朝、毎晩、アルファベットを見て1つ1つ発音していくということについて、習慣化してしまうのがオススメです。
単語カードを使うような感じで、クイズっぽく出題していくのもアリでしょう。
フォニックスがマスターできてきたら、実際に、フォニックスの組み合わせで英単語が読めるようになっていることを実感するため、ちょっとだけ難しい単語の読み方を出題してみるといいでしょう。
もし、一度に全てのアルファベットを覚えるのが難しそうなのであれば、最初は母音から、続いてよく登場するアルファベットから、という感じで段階を分けてマスターしていくといいかもしれません。
たとえば、最初は「A」「E」「I」「O」「U」「M」「K」「L」「N」「D」の10文字だけを徹底的に覚えると決め、この10文字だけが登場する単語の読み方をマスターしていく、なんてプロセスを辿るのが効率的かもしれません。
26文字のアルファベットに対応した読み方を覚えたら、もう一息。eaは「イ」、ooは「ウー」「ウ」、といった、組み合わせによって決まっている発音をあと20弱、覚えてしまえばいいのです。
そうすれば、難しそうな単語が出てきたとき、たとえその単語の意味が分からなくても、発音することができます。発音できても意味が分からなければどうしようもない、と思いますか?確かにそうとも言えるのですが、発音が分かると、「あれ?どこかで聞いたことのある言葉だな」「〇〇と発音が似てるな」など、単語の意味を類推するのに役に立つのです。
例えば・・・「phychology」、すぐに読めますか?「こんなのカンタンだよ」という方も多いと思いますが、それは、あなたが「phychology」の単語を覚えたときに発音も一緒に覚えたからではないでしょうか?日本の英語の勉強法では、単語の意味と一緒に発音も暗記しているのが一般的です。でも、単語一つ一つの発音を暗記するのはとても効率が悪いですよね?
でも、フォニックスのルールを覚えていれば、「phychology」の意味を知らなくても「サイコロジー」と発音することが分かるので、「サイコロジー??ああ、心理学のことか」と意味も分かる、といった具合です。
フォニックスの学習法のメリット、「なるほど~!」とお分かりいただけたでしょうか?
日本語の漢字を覚えるよりもずっとずっと楽そう!
って気がするわね〜!
フォニックスは、ママさんパパさん世代が子どもの頃には、学習のカリキュラムに組み込まれていなかった可能性があります。三人称単数形やら、SVOCやらは、熱心に学習させられたけれど、フォニックスというのはちょっと記憶になくて…、という人も多いことでしょう。
そんな人からすると「フォニックスを学習しよう」なんて突然言われてしまったら「えっ!?」という感じで、抵抗を感じるかもしれませんね。人間、馴染みのない言葉や概念については、最初、抵抗感を抱くのが当たり前です。しかし、だからといって、いつまでも「よくわからないから後回し…」という感じで放置してしまうのは、もったいないことです。
この記事で、フォニックスはいかに簡単か!ということをせっかく解説しているので、是非、積極的にフォニックスの概念について理解し、フォニックスによる発音と学習法をマスターしてみてくださいね!
フォニックスをマスターすることにより、美しい発音ができるようになると、人はどんどん自信を持つようになり、もっと英語を喋りたい!と思うようになっていきます。英語で自分を表現することが、どんどん楽しくなっていくのです。
もし近所にやたら発音のいい子どもがいたら、その子は徹底的にフォニックスを学習している可能性があります。是非、ママさんやパパさんがフォニックスマスターとなり、お子さんを楽しく導いてあげてください。
まとめ
- 子供の英語学習においてとても重要なフォニックスは、確実にマスターしておこう!
- アルファベットは26種類しかないので、徹底的にマスターするのも案外簡単!
それでは最後に、この記事で解説してきた内容を、まとめてお伝えしていくことにします。
フォニックスは、英語学習の中でも、特にスピーキング能力を磨く上で非常に重要な概念となりますから、初期の段階で徹底的にマスターしておくと良いでしょう。
ママさんやパパさんは、子ども時代にフォニックスを学習してこなかった可能性が高いので、よくわからない…という不安感から、フォニックスのことを無視して考えてしまいたくなるかもしれません。
しかし、フォニックスはとても簡単なので、今すぐ習得してしまった方がいいでしょう。
フォニックスが簡単だと断定できる理由は、その数が圧倒的に少ないからです。膨大な数の漢字をマスターしている日本人からしたら、たった26個しかないアルファベットの発音を1つ1つ覚えることなど容易でしかないでしょう!
フォニックスを学習することにより、知らない英単語を美しい発音で最初から読めるようになれば、英語学習に対して自信が持てるようになり、どんどんと楽しくなっていきます。
もし、最初から全ての発音をマスターするのが難しそうだったら、5文字ずつ、10文字ずつという感じで、徐々に増やしていきながら覚える、というのもアリでしょう。
是非、お子さんと一緒に楽しくフォニックスをマスターしていってください。