こんにちは!ミライコイングリッシュ運営事務局です。
英語スキルを身につけるには、やはり継続が大切になります。しかし、継続の大切さは分かっていても、実際に行動に移せるかどうか…は別問題。
なかなか思うように英語学習を続けられなかった経験をもつママさんは、なおさら子どもに学習を続けさせることの難しさを感じるのではないでしょうか。
英語の価値が分かっていればいるほど、「やらなきゃ、やらなきゃ」と自分に負荷をかけてしまいます。最初は楽しくやれても、継続するとなれば乗り越えなければならない壁にぶつかるでしょう。
英語学習がなかなか続けられない…
イラストにあるように「あ、忘れちゃった」とうっかりやり忘れることもありますよね。子どもがアニメ好きだから、英語学習を”英語アニメを観る時間”に変えてみたり、絵本をマンガにしてみたり‥などあれこれ工夫したものの、なんとなく億劫になってしまって…。
結局、子どもは英語学習をしなくなってしまった…という経験をもつ親御さんがいるかもしれません。いずれにしても、本当に「英語を続けさせるにはどうしたらいいの?」と悩みを深くしてしまいますね。
反省点ばかりが気になって、結局親も子どももモチベーションが上がらないまま、どうしたらいいのか困っている親子のみなさんに今回はアドバイスいたします。
「どうすれば、英語学習を無理なく続けていけるのか」ということについて、「英語を好きにする工夫をする」とは違う角度から解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ英語学習を続けられないの?
英語学習の時間をうっかり忘れてしまったり、なんとなく面倒になって後回しにしたりするのには、大きな理由が一つあります。それは「やる時間が決まっていないから」というものです。
「今は忙しいから、後でやろう」と思っても、いつの間にか夕飯の時間になり、お風呂の時間になり、寝る時間に…という感じで、一日が過ぎ去っていきます。「明日はがんばろう」と思って何とか英語の時間を捻出できますが、次の日は「またやれなかった」。その繰り返しで、いつしか「全くやらなくなってしまった…」となるのです。
今日できないことは明日もできない可能性が高いといえるでしょう。「できないことが積み重ねれば、モチベーションを保てなくなります。「あ~やっぱり駄目だ」「もう、どうしよう」など、気にはなっても何となく気持ちが乗らなくなり、ネガティブな空気に押されてしまうのです。
続ける難しさは、英語学習や勉強だけでなく、スポーツや芸術に関すること、生活習慣などあらゆる営みにあります。「継続は力なり」は誰もが大切に思う価値観なのですが、実際に行動に移す難しさを身に染みて感じているのです。
さて次の章からは、英語学習を続けること、つまり学習の習慣化に向けて何をどうやっていくべきか解説します。
- 学習時間を組み込もう
- ベストタイムを活用しよう
- 毎日2ヶ月は続けよう
それぞれについて詳しく解説します。
英語学習の習慣化①学習時間を組み込もう
では、実際に行動に移すためにどうしたらいいのかといえば、「英語学習の時間帯を一日のタイムスケジュールに組み込む」ことをおすすめします。「絶対やる!」という漠然とした目標を立てるのではなく、たとえば「17:30から15分間やる」と具体的な数字を入れて取り組むのです。
やる時間は、ライフスタイルや子どものスケジュールに合わせて決めましょう。幼稚園や学校から帰ってきたらすぐの時間帯、あるいはおやつタイムと一緒に英語学習でも構いません。
寝る1時間前の15分間でもいいですし、可能であれば朝の10分を決めておくのもいいですね。食事、就寝や起床時刻と同じように、とにかく英語学習をやる時間を設定しましょう。これが英語を続ける攻略の1つめのポイントとなります。
つまり、英語学習も生活習慣を身につけるのと同様に考えるのです。ご飯を食べたりお風呂に入ったりするのと同じように、英語学習も毎日の生活に必要なものとしましょう。たとえがよくないかもしれませんが「歯磨きをしないと気持ち悪い」と同様に、英語学習をしないと違和感がある…と抱かせるのがコツといえます。
子どもが歯磨きをする習慣を身につけるには、親から「食べたらすぐ歯磨きしなさい」「寝る前の歯磨きは念入りに」「こうやって磨くのよ」など教えてもらわねばなりません。
最初はめんどくさいと嫌がっても「ご飯を食べたら洗面台に行く→歯ブラシに歯磨きを付ける→磨く→コップで口をすすぐ」など、決められた行動パターンを繰り返すことで、脳は記憶していきます。
行動のパターン化は、脳がラクをしながら働くための仕組みです。パターンをくり返すことで、脳は神経経路を活性化させながら、取り込まれた情報を行動へ移していきます。習慣化とは、脳が苦労せずに物事を行える状態であり、「さあ、やるぞ!」と(場合によっては無理をして)奮起させる必要のない状態いえるのです。
確かに、「英語学習をする時間帯を決める」こと以外に、何かヒントがありそうですね。次の章でさらに詳しく解説します。
英語学習の習慣化②ベストタイムを活用しよう
実は、習慣化にはベストタイムがあります。1つめが朝の時間帯です。
先ほどお伝えしたように、新しいことを始める際、最初は「よし、やるぞ!」という気合が必要になります。意志の力ですね。そして、意志を働かせるには、朝が一番効果的で夜になるにつれて気力が減っていきます。
大人でも午後より午前中の方が仕事がはかどるでしょう。お昼を食べて仮眠をすればすっきり働ける人もいますが、この場合も睡眠がポイントです。
つまり、起床後2時間が集中力を発揮する時間帯であり、子どもの英語学習を朝の時間帯にするのは、理にかなっているといえます。
ただ、朝はどの家庭も忙しいでしょう。じっくり腰を据えて学習させるのは難しいのが現状です。たとえば、歯磨きや支度の時間に英語の歌CDを聴かせるなどすれば、負担なくできそうですね。送迎のあるお宅では車内でCDやDVDを視聴させるのもいいでしょう。
習慣化のベストタイム、もう一つは夕方から夕飯までの時間帯です。だいたい16時から19時の間が目安です。
幼稚園から帰ってきたあと、お気に入りのDVDを見せたり、夕飯の支度の際に英語でやり取りをしたりする工夫も考えられます。なかにはネイティブスピーカーとオンラインチャットで、学校の出来事を話す子どもがいるかもしれません。
勉強というより、楽しみながら英語に親しむことをねらいとすれば、おやつを食べながらDVDをみたり親御さんと会話をしたりするのもいいでしょう。
いずれにしても、行動のパターンを脳が把握しやすいように「いつ、どこで、何をやるのか」をしっかり決めておくとスムーズに習慣化されます。
英語学習の習慣化③毎日2か月は続けよう
習慣化させるにはまず、毎日続けることが肝心です。そのうえで「おおよそどのくらいの時間がかかるのか」あらかじめ知っておいた方が、目的地が見えてモチベーションを保てますよね。
2009年ロンドン大学が行った調査によれば、習慣化には平均して66日かかることが分かりました。66日、つまり約2か月必要だということになります。
また、別の研究を行ったビクトリア大学によれば、モチベ―ションが下がり始めるタイミングが6週目であることが判明しました。
習慣化には、最低週4日以上の継続が必要な点も分かっています。毎日少しずつでもやることで、脳は確実にパターン化を進めるといえるでしょう。
またロンドン大学の研究では、「毎日、水を飲む」という簡単な行動であれば、18日前後で習慣化できたという報告もあるとか。とにかく、やりやすいところや方法で始めるのが大切なのです。
新しいことを定着させるのに、最初から「1時間はやる」と決めるとしたらどうでしょう。かなりの負担感があり、継続するには難しいかもしれません。もともと集中力のある子は継続できるかもしれませんが、多くの子は途中で挫折してしまいます。
英語学習に関しても「毎日5分だけ英語の歌を聞く」とハードルを下げ、「続けること」を目標にするのは効果を発揮します。英単語を10個覚えるよりも3個は絶対覚える方がとりかかりやすいのも同様です。
親が子どもに英語学習の習慣をつけさせたいと思えば、「ほんのちょっとの意志力で行えるレベルや内容は何か」と考え、子どもの興味や特性に目を向けながらサポートするようにします。
習慣化に必要なそのほかの力とは?
ここまで英語学習を続けるためのコツを解説しました。そのほか、どのような力が習慣化にプラスに働くのか…ここでは、さまざまな研究からいえる手立てを紹介します。
習慣化させるにも、学習時間を生活のなかに上手に組み込み、毎日2か月は続ける…。そこにまったく意志の力が働いていないかといえばそうでもありません。「さあ、やるぞ!」と思う気持ちは実はいつも自然に心に描いていたいですよね。
6週間が一つのターニングポイントであれば、モチベーションダウンをできるだけ軽減する必要があります。これも日常生活の習慣化が影響するでしょう。「さ、もう少し!」と思う気持ちをどう湧き上がらせるか‥‥。日常生活を意識できる、以下3つの要素が有効に働きます。
- 運動や遊びを取り入れる
- ストレスをなくす
- 睡眠時間を十分にとる
何も特別なことではありません。学習力をつけるには体力と生活習慣は、やはり欠かせないのです。
運動や遊びを取り入れる
運動は脳にプラスの影響を与えます。たとえばアメリカで行われている研究では、1日10~20分の中レベルから高レベルの運動を行う人は、認知機能が良好であることが分かっています。
子どものころの習慣は大人になっても続きます。子ども時代からスポーツや遊びに親しむ子は、大人になっても難なく運動を続けられるでしょう。これは健康維持の面からも重要な側面ですよね。
ストレスをなくす
ストレスをなくすのは大人にとっても必要です。ストレスに押しつぶされて対処できなくなれば、メンタルに支障をきたします。
対応力がまだ身に付いていない子どもにとって、ストレスは大人以上に悪い影響を与えるでしょう。子どもが癇癪をおこしたり暗い顔をずっとしていたりすれば、親が適切に温かくフォローする必要があります。
親が英語学習をさせたいがあまり、子どもに理解を示さず「さあ、5分でもちゃんとやりなさい」と英語学習を強要すれば、子どもは反発したり悲しい気持ちになったりします。
まずは、子どもの変化にきちんと対応しましょう。安心できる時間や場所で、じっくり話に耳を傾けるのです。赤ちゃんなら泣いて不快感を訴えられますが、子どもが成長するにつれて感情の表出を抑えるケースは多いでしょう。親は子どもの一番の理解者として歩み寄る姿勢が大切です。
睡眠を十分とる
一見、英語学習には関係のないことだと思うかもしれません。ただし、英語学習をさせるタイミングや時間帯を考慮する際に、就寝時刻や寝る環境には十分意識を払いたいものです。
大人でも6時間以下の睡眠は、やる気を低下させてしまう恐れがあるとされます。子どもの利用とする睡眠時間について「アメリカ国立睡眠財団」は、次のように表しています。
- 生後0~3ヶ月…14~17時間
- 生後4~11ヶ月…12~15時間
- 1~2歳…11~14時間
- 3~5歳…10~13時間
- 6~13歳…9~11時間
子どもは成長とともに、昼寝をする時間が短くなったり昼寝を嫌がったりしますが、夜の睡眠時間で確保しましょう。
睡眠が十分にとれていると、勉強にも集中でき、イライラが少なくなるといいます。子どもがストレスを感じやすい場合は、睡眠時間がとれているか見直す必要があるでしょう。
また、夜寝る前のスマートフォンやパソコン視聴は、睡眠の質を低下させます。機器から発生するブルーライトは睡眠不足を引き起こし、子どもの成長に悪い影響を与えるのです。
毎日5分の英語学習を継続させるにも、寝る前の数分にブルーライトを浴びせるのではなく、親子で英語絵本の読み聞かせに親しむ方が賢明といえます。
まとめ
いかがでしたか?英語学習を続けさせるための秘訣は、意外とたくさんあるため、「こんなにできない~」と思われる方もいるでしょう。
大切なのは、英語の時間を「楽しい時間にする」という意識。子どもが楽しく続けられるように「短めでも、毎日、ベストタイムに、一番好きなテーマで、まずは2か月は続ける」ことを念頭におきましょう。
この過程で、遊びや睡眠時間など、子どもの自然な欲求を満たしてあげるのです。習慣化には確かに親の努力も必要です。ただ、英語学習を「子どもと一緒に学ぶ」とすれば、同志のようにがんばれるのではないでしょうか。
ご飯を食べたり歯磨きをしたりするように、英語学習をするのが当たり前になりますように。