英語はこれからますます必要になってくる言語と言われ、企業でも採用基準としてTOEICのスコアを気にしています。お子さんの将来を考えるのであれば、小さいうちだからこそできる英語レッスンをしてみませんか?
今回は、ネイティブの子どもたちが小さいうちに習う「フォニックス」についてご紹介し、おすすめの本を5つピックアップしていきます!
フォニックスの本が多い理由
英語の学び方は多くあるはずですが、なぜフォニックスの本が多いのでしょうか。
先にもっと語彙力を伸ばしたり、早いうちに文法を学ぶ方法もありますが、それでもフォニックスの本が多いのは以下のような理由からです。
- 知らない単語でも発音できるようになるから
- 音を聞いただけで書けるようになるから
- ネイティブが習う方法で説得力があるから
そもそもフォニックスとは何なのかというと、簡単に言うと英語の音とスペルを紐づけるルールを覚える方法です。
フォニックスを習っていない人が英語を学ぶと、初めて見る単語は何と発音したらいいかわからず、辞書に載っている発音記号を丸暗記したり、実際に音を聞いてから覚えることになります。
しかし、フォニックスを習っていると、スペルの並びによってどんな発音をすればいいかわかるので、初めて見た単語でもすんなり発音できるのです。
発音記号と単語のパターンの組み合わせを覚えるからです。
もともとは、英語を母語とする子どもたちが英単語のスペルを正しく書けるように、そして初めて見る単語でも読めるようにと作られた学習法です。
最近は、フォニックスを習ってこなかった大人たちも、英語を習うならフォニックスを学習すべきと言われています。
おすすめフォニックス本
それでは、ここからはおすすめのフォニックス本を5つご紹介します!
それぞれに特徴があるので、お子さんが興味を持ちそうなものを、まずは1つ選んでみてください。
正しい発音が身につく!書いて覚えるはじめてのフォニックス
書籍のタイトルになっている通り、こちらの本は初めてフォニックスに触れる子どもにおすすめです。
また、書いて覚えるため発音だけでなくスペルの暗記も効率的にできるようになります。
- オールカラーで子どもウケしやすい
- イラストが豊富で飽きない
- フォニックスの読みを英単語の上に書き込む形式
- 手を動かして覚えることが得意な日本人向け
初めてフォニックスの本を手に取る保護者の方にとっては、どんな本かわかりにくいと思うので、こちらの本のみ目次をご紹介しておきますね。
- Warming up! アルファベットの正しい読み方を覚える
- ルールその1 アルファベット26文字には音がある
- ルールその2 サイレントe
- ルールその3 2文字子音
- ルールその4 2文字母音①
- ルールその5 2文字母音②
- ルールその6 rのついた母音
- ルールその7 その他のルール
まずはアルファベットについて学習する項目が設けられていて、理解ができたら本格的に音のルールを学んでいける構成になっています。
この本の著者は2人で、1人は齋藤 留美子(さいとう・るみこ)さんです。
彼女は1991年にフランチャイズの児童英会話教室を開校しており、常に100名以上の生徒を維持して東京管内でトップとなるほどフォニックスに詳しい方です。
2002年には夫の了氏とフォニックス英会話アカデミーを設立してしまうほどのフォニックスの専門家です。
もう1人の著者は齋藤 了(さいとう・さとる)さんで、独自の英会話教室を複数立ち上げています。
上記でご紹介したフォニックス英会話アカデミーの学長で、子どものイメージがあるフォニックスを高校生から社会人に教えています。
小学生のフォニックス
こちらは小学生向けの本ですが、幼児期に学んでも差し支えない内容となっています。
子どもの英語教育に強いmpiが販売しているので安心の一冊です。
- フォニックスルールを覚えられる歌を収録
- アルファベットの音を聞き分けられる体操を覚えられる
- 飽きない仕組みで英語学習の習慣が付く
フォニックスルールを覚えるにはインプットが必要ですが、子どもは暗記を嫌がります。
しかし、歌や身体を動かす体操は子どもたちが大好きなことなので、ここにフォニックスを絡ませました。
まずはフォニックスルールを歌に載せて覚え、アルファベットの26音を聞き分けられるよう映像を見て体操しながら暗記します。
インターナショナルプリスクールでも、歌や体操は学習の時間にも取り入れているので、毎日やればまるで英語専門のスクールに通っているような環境にできるでしょう。
子どもが興味を持つことを取り入れているため、飽きずに取り組めることがポイントです。
書いて覚える楽しいフォニックス
音だけでなく、読み書きも得意になってほしいのであればこちら。
今の日本の英語教育では、中学生になったとたん読み書きばかりになります。
将来、子どもが英語を得意と言えるようにするには書いて覚えるフォニックスも良いでしょう。
- 英会話教室の小学生向け教材を一冊にまとめてある
- 非常に易しいレベルから取り組める
- 英語にフリガナが振ってある
- 中学生や大人にも人気
英語に限らず、教材は多すぎても何をどこまでやればいいかわからなくなるので、できれば一冊にまとめた方が良いです。
この本は、英会話教室で使われている本をギュッとまとめたので誰もが使いやすくなっていることが特徴の1つです。
レベルはかなり易しいので幼児から取り組め、アルファベットの読み書きができるようになるところから始めます。
フォニックス<発音>トレーニングBOOK
フォニックスの中でも発音にこだわったトレーニングができるのがこちら。
特に、初めて見る英単語でもネイティブ発音ができるようになりたい子どもにおすすめです。
- スペルと音の関係の規則性を効率的に覚えられる
- カタカナに頼らない音が身につく
- 口の形や舌の位置がわかる
学習方法はシンプルで、CDから流れてくるネイティブの発音をリピートするだけです。
8つの章に分けられているのでフォニックスのルールがごっちゃにならず、理解しやすい構成になっているのもメリットです。
また、カタカナ発音になりがちな日本人の弱点を克服できることもこの本の良い点で、Amazonではフォニックスの本の中で1位を獲得しています。
少しだけ中身をお見せすると、以下のような一見複雑なルールも教えてくれます。
- 子音/母音単独の発音
- 母音と子音が混ざった英単語の読み方
- ’ch’や’sh’など2文字子音の場合は別の音になるルール
子どもにとっては難しそうと思うかもしれませんが、ふたを開けてみるととてもわかりやすく丁寧に解説してくれているので心配はいりません。
書いて覚えるフォニックス英語発音マスター
スピーディーにフォニックスを学びたい方や、読み書きも重視したい方におすすめなのがこちらです。
英語の発音を覚えるとともに読み書きにもチャレンジするので、英語の4技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)を効率よく学ぶことができます。
- 書いて覚えるため定着しやすい
- 書き込みができるワーク形式
- 1日1章学べば1週間で終わる
スマホやパソコンを使って、子どもに英語の音声や動画を見せることができるので、デジタルネイティブ世代の子どもは飽きずに取り組めます。
音声や動画は書籍にあるQRコードで簡単に取り込めるので、大人も準備に労力を使わないのが嬉しいところです。
- 音声を聞く
- 声に出す
- 文字を読む
- 書書いて覚える
学習の流れは、まずはインプットをして受け身の体制から始めます。
英語とはどのような音を使うものなのかを理解していきましょう。
その次に、真似るようにしてネイティブの発音を声に出すアウトプットに移ります。
こちらは受け身ではなく能動的ですね。
そしたら、次は文字を読んでもう一度インプットタイムに入ります。
聞こえた音を文字に起こすとどうなるのかを知る良い機会になります。
最後は、読んだものを書いて覚えます。
こちらはアウトプットにあるので、インプットとアウトプットを交互に行っていることがわかりますね。
人間の脳は、同じことのみをずっと繰り返しているとすぐに集中力が切れてしまいます。
これは子どもならなおさらです。
ですから、できるだけ脳の違う領域を使うインプットとアウトプットの繰り返しによって、学習効果を高めるように工夫されているわけです。
フォニックス本の活用のテクニック
では、フォニックス本を購入したら、どのように活用していくのが良いのでしょうか。
実は、どの本であっても順序を守れば間違いがないテクニックというものがあります。
以下で学習手順をご紹介していきましょう!
発音記号の発音を暗記する
フォニックス本を使って学習するには、まずその前に発音記号の発音を覚える必要があります。
フォニックス自体が、発音記号と単語の組み合わせをパターンで覚えるものだからです。
英語の場合、ひらがなと違ってアルファベットの音と実際の音は異なりますよね。
だからこそ、最初に発音記号を覚えるステップを必要とします。
子ども向けの本であればそこは上手に飛ばして音から入れるようにしてあるものもあるので、難しいと焦らずに挑戦してみてください。
フォニックスルールを覚える
発音記号がわかるようになってからフォニックスルールを覚えると効率的です。
アルファベットの並びにはパターンがあり、それを理解すると音も自然とわかるようになってきます。
子どもは理屈よりも「習うより慣れよ」で覚えることが多いので、何度も楽しみながら覚えることで定着していきます。
暗記や覚えるといった行為というよりも、子どもにとっては歌や体操などの遊びの一貫がフォニックスになっています。
アクセントとリエゾンに慣れる
英単語には、日本語にはあまりないアクセントがありますよね。
どこを強く読むのか理解していないと、変な発音になってしまいネイティブのようにはいきません。
ですから、フォニックスルールを覚えたら次はアクセントに意識を向けていきます。
また、英語にはリエゾンがあり、英語がすらすらと話されると、音が変わることがあります。
この音の変化に慣れるよう、何度もネイティブの発音を聞いて英語耳を作る必要があります。
リスニングとスピーキングを強化する
英語の発音が大体わかってきたら、今度はネイティブの話す英語をひたすら集中して聞き、どんな単語にどんなアクセントがあり、どんな音声変化があるのかを理解していきます。
何度も聞くことにより、初回はわからなかったことが2回目でわかるようになるなど成長していくので、ここでは継続が重要になってきます。
リスニングをしたら、次にすべきは自分でもネイティブの音を真似て声に出してみることです。
子どもには変な気恥ずかしさがないので、親に堂々と自慢してくれることでしょう。
どれだけネイティブの真似ができるかを親子で競うのも面白い学習方法になります。
フォニックス本の選び方
フォニックス本は、実はレビューだけで選んではいけません。
価格に見合ったクオリティーになっているというレビューは参考にはなりますが、子どもに合っているかどうかは別のところで判断すべきです。
- オールカラーになっているか
- イラストがたくさんあるか
- 歌や体操などによる工夫があるか
- 英語にフリガナが振ってあるか
- 初心者向けと書いてあるか
- 対象年齢が書いてあるか
英語を学習するのに大切なのは、いかに飽きずに継続させられるかです。
子どもが飽きてしまったらせっかくの英語も身につかないので、まずはカラーでイラストが多く、楽しめるようなものを選ぶべきです。
歌や体操など、子どもが好きなものが入っているとなお良いですね。
自分からやりたいと言う子どもも多くなります。
また、完全に初心者ならば、英語にはフリガナが振ってあるものをおすすめします。
でないと、わからないことによるあきらめが出てきてしまうからです。
よって、本には初心者向けと書いてあるか、対象年齢が幼児からとなっているかに着目することも大切です。