こんにちは!ミライコイングリッシュ運営事務局です。
こちらでは、小さな子どもの英語教育にまつわる、ママさんたちのさまざまな悩みを解決するための情報を、イラストとともにお伝えしています。
今回は、「英語交じりで話すと他の人にバカにされちゃう?」というテーマでお届けします。このテーマを聞いて、「え?そうかなあ」と思う人もいれば、「たしかにわかる」と納得してしまう人もいるでしょう。
いったい「英語交じりで話すと…」とはどういう意味なのか、まずは次の章でくわしく解説します。
ついつい発音をイジってしまう日本人
英語交じりで話すとバカにされる…とは、別の表現でいえば「ついつい発音をイジってしまう」ことを指します。
たとえば帰国子女、あるいは海外経験の長い有名人が日本語を話すとき「カタカナ言葉」が登場すると、とたんにネイティブの発音になる…といった例を思い出すでしょう。
あの瞬間を「わ、すごい英語の発音、やはり上手」ととらえるか、「なんだか妙だわ」と思ってしまうかは人によるでしょう。
残念ながら少し意地悪な人は「変なの、まねしちゃおう!」とばかりイジってしまうのですね。
島国日本は、日本人といわれる民族が大多数で日本語を中心にしている国です。このため、日本語のなかにちょっと外国語交じりで、しかも流ちょうな発音で話されると普通に「違和感」を抱いてしまう傾向にあると思われます。
ただ、本当にいいのでしょうか…。少し考えてみましょう。
発音はよくなったけれど大丈夫?
わが子に英語を教えている場合、インプット量が順調に増え、次第に単語だけであれ英語を話すようになってきた…とき、もしかしたら先ほどの例にあげた内容を心配する親御さんがいるかもしれません。
なんとなく「この子の話し方って、友達からからかわれたりしないかしら」といった不安です。
「キャットがホワイト」「スカイがブルー」?
たとえば、こちらの見出しにあるように、覚えた英単語を使って日本語の流れに組み入れているケース。ママさんやパパさんはこうした子どもの表現方法を目にして、「わ、すごい、なんだかインターナショナルな感じ!」と思ってしまうでしょう。
しかも、キャットやホワイトの発音が、明らかにネイティブに近い発音であればなおさら嬉しいですね。しかし、これが学校や幼稚園、外の世界で話してしまうとなると…。
その場面を想像しただけで不安材料が増えてしまう親御さんもいるでしょう。
ママさんやパパさんにちょっと面白がられる程度であれば、子どもが傷つくことはなく逆に調子にのってしまいそうです。ただ、幼稚園や学校の友達などから「ちょっと変な感じ」「なんか気取ってない?」と嫌なことをいわれる可能性はあるでしょう。
子どもにとっては「うちでは大丈夫なのに、どうして友達は…」と疑問に思うかもしれません。この際、どのように子どもに話したりサポートしたりしてあげればいいのか、親御さんは悩むことでしょう。
出る杭は打たれる日本人?
日本は以前に比べてグローバル化が進み、実際に多様性が重視されるようになっています。しかし社会全体として変化が起きていても、根っこの部分には「同調」といった圧力が残っているのは事実でしょう。
また学校現場でも「個性を大切に」といった姿勢がとられています。しかし実際は、個性を発揮したり目立った行動をとったりするのを自分も周囲も”抑える”空気が残っています。
残念ながら「出る杭は打つ」といった空気が、教育現場や社会に根強く残っているのです。
多くの日本人は、日本社会や民族の特性を理解しているがゆえ、人と違う言動をとることに必要以上に躊躇してしまう…のです。
そこを躊躇せずに「自分らしさ」を追求していくには、子どもも家庭も何かしらの決意や勇気が必要になるかもしれません。
からかわれた場合、親が子どもへどう伝える?
子どもが誰か友達から「お前の話し方、変だ!おかしい!」といわれて家に帰ってきたとき、どのように子どもに声をかけたらいいでしょうか。
「その英語交じりの日本語はやっぱり可笑しいからやめたほうがいいわ」「あなたが直せばいいことよ」なんて突き放した言い方をすれば、子どもはひどく傷つくでしょう。子どもによっては「お母さんが英語を習わせるからいけないんだ」と人のせいにするかもしれません。
ここで今一度、英語を習わせた理由を親としてふり返ってみましょう。さまざまな理由が挙げられますが、たとえば「将来英語で自由に表現できるようにするため」「ネイティブみたいな発音で自信をもって英語を話せるように」「いろいろな文化や価値観に寛容になれるように」といったものです。
これらの一つ一つは、とても素晴らしい目的です。子どもがこうした親の思いを受けて英語を習ったり、実際に「英語は楽しい!」と思って自ら練習したりする姿を見ていれば、子どもにかける言葉を吟味するでしょう。
「それがこの子の個性」と考えてみる
もし、わが子が英語交じりの日本語を話し始めたら、こう考えてみましょう。
「それが、この子の今の個性なんだ!」
たとえば、地毛が明るい茶色の子どもがいて、その子どもに先生や親が「黒に染めなさい」というのはどうでしょう。これは大人の価値観で子どもの個性を否定しているようなものです。
変えようと思えば話し方も髪の色も変えられます。しかし、変えようとするのが大人である場合、それは子どもの人格や権利を尊重しない結果となってしまいます。
子どもに人格はあるの?と否定的な考え方の人もいるでしょうが、子どもも一人の人間であり、大人と同様に尊重されるべき権利をもっていると考えましょう。
あるいは、子どもが「自分はこの話し方を気に入っているし、できたら英語ですべて話せるようになりたい」といえば、親が「違う環境で子どもを育てるほうがいいのでは」と考えたとしても、それはまちがいではないのです。
いずれにしても、子どもの思いや考えを受け止めて、それに対して親としてどのようにアドバイスしたり行動したりすればよいのかしっかり考えましょう。
そして、なんとなく躊躇したり不安に思ったりするときに、次の章で紹介する言葉を唱えてみると、親としてやるべきことが見えてくるかもしれません。
私がこの子の個性を守ってあげる!
とても力強い思いですよね!これが親の愛情ともいえます。続けていろいろなポジティブな言葉をかけてあげましょう。たとえば…
「日本人が英語交じりに話してしまうなんて、すごいじゃないの!カッコいい!英語を習ってきて自然に生まれた表現なら、素敵なことよ!」
このようにいわれた子どもは、きっと元気になりますよ。今まで「友達に言われちゃって…いやだな、どうしよう」と思っていたとしても、親からいっぱいエールをもらって「そうだ!別におかしいことじゃない、全部英語で返すくらいになってやろう!」と思うかもしれません。
子どもが友達に何かいわれて意気消沈して家に帰ってきたとしても「そうやって一生懸命英語を勉強して話そうとする○○ちゃんてママ、大好きだよ」あるいは「友達にいわれたからって、あなたの良さを変える必要はないわ」といってあげるのです。
子どもがそれでも、表情が曇りがちなときは、
「何があってもママはずっと〇〇ちゃんの味方だから」
これらの言葉を子どもに伝えることで、きっと子どもは笑顔になり、何があっても前を向いて進んでいける子どもに育つでしょう。
子どもが学校や幼稚園に行けなくなったときは…
現代でも変わらず義務教育があり、学校へは行かなければならないことになっています。でも実際は何かがきっかけとなり学校へ行くのが難しくなるケースはあります。
ただ、無理やり幼稚園や学校に行かせるとなれば、子どもは余計に傷つき自身も何ももてなくなってしまうでしょう。ここまで紹介したように、子どもの話し方をからかうだけでなくひどくエスカレートしてしまったら、親として子どものためになる決断を考え実行する必要性も生まれます。
もちろん、学校に通いたくなれば温かく背中を押してあげればいいのですが、そうはならないケースも多いと考えられます。
ほかに、自分の考えを社会に表現するインスタグラムやブログなどのツールも活用するのも可能です。
たしかに、これらのサイトやツールの利用は、子どもを守るためにも親の管理が必要です。しかし、学びや交流の場は多様化しており、自分に合う方法で学習する環境が整っているといえるでしょう。
とにかく子どもにとって一番のサポーターであり、子どもを守れる人は親なのです。その点を念頭におき、子どもの個性を大切に育んでいきましょう。
しゃべり方を変える必要はない
ちょっと話がそれてしまったかもしれませんね。英語の話にもどしてみましょう。
発音が違っていたり、文法がおかしかったり、日本語と英語をごちゃごちゃにまぜて話していたり…など、小さい子どもであればあるほど、ふと口にする言葉に正確性がともなっていないケースは多いといえます。
もし何か気になったことがあった場合、無理やり矯正しようとするのはよくありません。
その理由は、子どもが過度に萎縮してしまい「ママやパパの前で英語を話すと注意されるからイヤだな」となってしまうためです。
子どもが自然と英語を口にし始めたら、まずはほめてあげましょう。「それは違うわよ!○○でしょ!」と怒って伝えるのではなく、「あ、それは多分〇〇ってことね」とサラっと伝えても構いません。
子どもが英語を楽しく学び続けていけば、ミスも減り自然に「これは日本語ね、これは英語ね」と区別しながら、正しい表現方法を身につけていく…
このように、おおらかに構えていたほうが、親子で楽しく英語の学習を続けていけますよ。
まとめ
さて、それではこの記事で解説してきたことをおさらいしてみましょう。
子どもの英語習熟度が向上し、英語交じりの日本語を話すようになったとき、ちょっと焦ってしまうかもしれませんが、無理やり矯正したりやめさせたりしなくても大丈夫です。
友達にからかわれ子どもが悲しそうにしていた場合、子どもを否定せず、いまのがんばりをしっかり認めてあげましょう。そして、何がなんでも「あなたの味方だよ」と伝えます。
この際、子どもが状況を話すようでしたら、子どもの話や気持ちにしっかり耳を傾ける姿勢が大切です。子どもが質問してきたときは、親の思いを伝えて子どもを安心させたり自分で考えさせたりするのも良いでしょう。
いずれにしても、子どものどのような表れも認めて、応援する姿勢をもちます。子どもの将来がどうあるのがよいのか、今の問題よりも将来の姿を描きながら接すると、間違った方向に進みにくくなりますよ。
ママさん、パパさんは自信をもち、お子さんと一緒に楽しく英語学習を続けていきましょう。今回の記事が悩める親御さんたちの参考になればうれしいです。