幼児英語の疑問解消コンテンツ

英語を「書く」アウトプットはいつ頃からやればいい?

お子さんの英語学習、順調に進んでいますか?

この漫画のママさんのように、他の子の英語学習が、自分の子よりもうんと進んでいることに気づくと、なんだかめちゃくちゃ焦ってしまうって、小さなお子さんを持つママさんなら、多かれ少なかれ、誰でも共感できるのではないでしょうか?

他の子がスイミングに通っているとか、ピアノを習い始めたようだとか、そんなことでも焦りを感じたりするかもしれません。ですが、英語に関しては特に、大学に入る時や、就職をする時に必須となるケースが多いため、余計に焦りを感じてしまうことでしょう。

どんなに「うちの子は優秀!」と思っていても、環境によっては2歳くらいであっても大人顔負けの英語をペラペラ喋ってしまう子だっているわけで、上には上がいますから、負けまいとして頑張っていてはキリがありません

我が子の学習ペースを大切にしてあげよう

まずは、お子さんのペースを大事にし、他の子と比べないようにしてあげることを意識しましょう。

きのうよりも今日の方が覚えていることが増えているのなら、それでOK!充分です。

他の子との比較や、テストの成績云々で褒めてあげるかどうかを決めるのでなく、あくまでも本人の成長度合いで褒めてあげるようにしてくださいね。

それに、時には成長が止まっている日や、後退している日があったって良し!です。子供の学習度合いは、上がったり、下がったりを繰り返しながら、緩やかに上昇していくものですから、温かい目で見守ってあげましょう。

この漫画のママさんは、せっかく息子さんが英語の歌を歌ってくれているのに、なんだか不安になってしまっているようですね。

その理由は、「歌は歌えているけれど、まだアルファベットを知らないから」ということみたいです。

同い年の他の子が、もう英語で文章をスラスラ書いているのなら、すぐにでも同じことをやらせて追いつこうとした方がいいのでは?なんて思ってしまっているようですね。

しかし、その一方で、こんなことを思い出したりもしているようです。

私
うちの子は
英語の歌を歌ったりはしてるけど
まだアルファベットは知らない…

それは「幼児のための英語教育は、リスニングを基本とした方が良い」という説。

この説が正しいのであれば、わざわざ焦って書く練習をさせる必要はないと思われますが、一体「書く」アウトプットって、いつ頃からやらせるのが適切なんでしょうか?

書くアウトプットは後からで大丈夫

私
幼児の英語教育は
リスニングが基本って聞いた
んだけど…

不安になってきちゃったな
英語を書くのって
いつ頃からやらせたらいいんだろう

幼児の英語学習において、「書く」アウトプットは、しばらく先延ばしにしてしまっても大丈夫!

いつからやらせるのがベストなのか、という問いに関して、あえて答を出すとするなら、本人が「やりたい!」と言い出したタイミングでOKでしょう。

「アルファベットを書いてみたい!」「英語で文章を書きたいから教えて!」と、本人が言ってきたら、せっかくなのでその時はその気持ちに応えてあげた方が良いでしょう。その方が、さらに英語に対するモチベーションがアップするはずだからです。

ママ友
ママ友
不安になる気持ちはわかるけど
焦らなくっても大丈夫よ!

しかし、本人が特に望んでいないのであれば、「書く」スタディは、むしろだいぶ後になってからでいいんです。何なら、「書く」のは小学校に上がってからでも、全然遅くないくらい。

実は、幼い頃、早いうちにアルファベットを覚えてしまうと、それはそれで弊害も出て来てしまうんです。アルファベットの習得が、むしろ、英語の能力が発達するのを妨げてしまう可能性があるというわけなんですね。「ナニソレ!初耳!」と驚いた人もいるかもしれません。

その理由は、リスニングや発音の能力がきちんと身につかないうちに、アルファベットを覚えてしまうと、「文字の通りに読もうとする」変なクセが付いてしまうから。

実際、多くの日本人は、中学校から本格的に始まる英語教育で、アルファベットを覚えるカリキュラムに従って英語を学んでいます。さらにいえば、アルファベットの前に、小学校でローマ字を学習していますね?ローマ字はカタカナ英語の素地になっているといってもよいほど。

そもそも、ローマ字の学習は、①地名人名などの固有名詞を含めた日常使われている簡単な単語をローマ字で読み書きできるようにする、②コンピューターを使うときにローマ字打ちができるようにする(文部科学省 学習指導要領より)が目的で、英語学習とは直接関係ないんです。

例えば、「tomato」、「onion」の文字を見たら、「トマト」、「オニオン」と読みたくなりませんか?日本人は、「tomato」、「onion」をローマ字として読むクセがついているのです。英語の発音やアルファベットより前にローマ字を学んだことがあだとなり、「トメィトゥ」、「アニャン」と読むのを妨げているんですね。

「tomato」の表記を「トマト」、「onion」の表記を「オニオン」と読む要領で英文を読んでいくとどうなるでしょう?見事にカタカナ英語になってしまいます!

小さな子どもたちは文字を覚える前に周りの人が話しているのを聞いて、自然に言葉を覚えていきますよね。現在でも文字を持たない言語もあるくらいですから、言葉は音だけで成立しているわけで、音から学ぶのが語学学習の基本。ですが、すでに文字を知っている場合、音を聞いたとおりに発音することがむずかしくなってしまうんです。聞いた音を頭の中で文字に変換し、その文字を読んでしまうからです。

日本の教育カリキュラムでは、音から英語を学ぶ前にアルファベットの文字を学び、アルファベットの文字の前にローマ字を学びます。この順序は逆順にひっくり返してもいいほどです。

日本人の英語がいつまでたってもカタカナ英語から卒業できない理由は、ここにあるとも言えます。ローマ字を最初に学んで英語をローマ字として読むクセがついてしまう、カタカナ英語で発音に自信がないからなかなかしゃべれない、しゃべる機会が少ないから英会話が上達しない、そんな悪循環に陥っているのですね。

先に文字を知っていると、英語の発音を学ぶ妨げになってしまう、という話が少し長くなってしまいました、。

ですが、「あぁ…納得」と思いませんか?大いに思い当たるところのあるママさん、パパさんもいることでしょう。

だからこそ、「書く」アウトプットが遅くなってしまっても、それはそれで全然OK!むしろ好都合だと思っておいて大丈夫なんです。いかがですか?「早くアルファベットの勉強を始めないと!」焦る必要がなくなって、すっかり安心したのではないですか?

ママ友
ママ友
子供が英語を書きたい!
って興味を示していたらOK
だけど
先にアルファベットを覚えてしまうと
文字の通りに読もうとしてしまって…
発音やリスニングの能力発達を邪魔しちゃう
かもしれないの
私
へ〜! そうなんだ!

ところで、実際の英語の発音と、字面がいかに違うかを示すエピソードとして「掘った芋、いじるな」という話があるのをご存知ですか?

試しに、「掘った芋、いじるな」と何度か声に出してみると、ピンとくるかもしれません。

そう、この「掘った芋、いじるな」というフレーズ、実は「What time is it now?」のことなんです。あなたは気づきましたか?

この英文を、日本人が「What time is it now?」字面を見てこの英文を読むと、「ホワット、タイム、イズ、イット、ナウ?」となりますよね?しかし、そんなカタコトな読み方、つまりカタカナ英語の読み方をしても、なかなか聞き取ってもらえません。するよりも、実際はいっそのこと、「掘った芋、いじるな」と言ってしまった方が、外国の人にとっては「What time is it now?」として、聞き取りやすかったりする、という興味深い話なんです。

外国に行って、レストランでお水をもらいたくて「ウォーター、プリーズ」と言ってもなかなかお水を持ってきてもらえません。でも、「ワラプリーズ」と言えば、店員さんはにっこりしてお水を持っててくれるでしょう。これほどまでに、カタカナ英語は聞き取ってもらえないということです。

日本人の中でも、英語が得意!という人は、リスニングから入っていることがほとんど。耳で聴いた発音をそのまま真似ようとしていたため、後から字面で見て、「へー!あのセンテンスって、実はこう言ってたんだ!」なんて知ることもあるようですよ。

あえて幼少期からやらせない方がいい事も

何事も、早くからやらせた方がいいに決まっている!と親は子供に対して思ってしまいがちですが、案外そうではないこともある、と今回の話題からもお分かりいただけたことでしょう。

絵の描き方とか、作曲の仕方、なんかもそうかもしれませんよね。

絵は、こうやって描くんだよとか、曲とは、こうやって作るものなんだよ、と早いうちから教育をすれば、その通りに作ることにかけて、一応プロフェッショナル並に技術を習得することができるでしょう。

しかし、逆に「そうやって作らなければならないんだ」という変な縛りを設けてしまうことにもなるので、オリジナリティ溢れる、個性的な作品が誕生するのを妨げることになってしまうかもしれないわけです。それって、ちょっと問題だと思いませんか?

自転車の乗り方なんかにしてもそうで、理屈で「ああやって、こうやって」といくら教え込まれても、それでは結局、乗りこなせるようにならないでしょう。なんだかわからないけれど、とりあえず乗ってみる!そして、転びながら覚える!という段取りで進めた方が、上達は早いかもしれないわけです。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざもあるくらいですから、小さい頃から与える情報は、あえて制限をした方がいいケースもあるかもしれませんね。

この記事を読んで、「なんだ!そんなに何もかも教えようとしなくてむしろいいんだ!」とホッと安心を抱いてくれるママさんやパパさんがいてくださったら幸いです。

私
焦らなくっても、
英語を書くのはもっと大きくなってからで大丈夫!
ってことか

まとめ

チェックポイント!
  • 英語で「書く」アウトプットは幼児期に焦ってやらなくてもOK
  • アルファベットを覚えてしまうと聞き取りの能力が発達するのを邪魔してしまう可能性もある
  • 子供が、英語を書くことに興味を示しているようなら教えてあげよう

幼児期に、同い年くらいの子が英語を書き始めていたら、親としては焦ってしまうかもしれませんが、早い段階から書くアウトプットはやらせなくても大丈夫!むしろ、アルファベットを先に覚えてしまうと、聞き取りの能力が発達するのを阻害してしまう可能性もあるので、覚えておいてください。

ただ、子供が英語を書いてみたい!と積極的に意思表示をしているようなら、そのタイミングで書き取りを教えてあげましょう。英語学習に対するモチベーションがアップするようなら、そのことを最優先すべきです。

他の子の学習度合いとは比較したりせず、あくまでも本人の成長度合いで上手に褒めてあげるようにしてください。

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ミライコイングリッシュ編集部
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