フレーズを丸ごと暗記する学習法が効果的!
皆さん、親子で英語学習、頑張っていますか?
我々の頭の中身を「英語脳」にしていくためには、英語を実際に日常の中で使っていくことがとても大事です。教科書や参考書をただ読んでいるだけ、あるいは、問題集をただ解いているだけでは、なかなか「生きた英語」って身に付いていかないですからね。
そこで重要になってくる英語学習法が「フレーズをまるごと暗記する」というもの。カチッとした決まりの英語フレーズをいくつもいくつも、まるまる覚えることになるので「それだと応用が効かないんじゃないの…?」と思うかもしれませんが、最初はそれでいいんです!
たとえ決まりきったフレーズであっても、それを何度も口にしているうちに、自然と「自分は英語を喋っている」という意識が芽生えて来て、自信につながったり、英語を喋れる口になっていくものなんですよ!
ママさんやパパさんが、そうやって英語のフレーズを話していたら、お子さんにも良い刺激が与えられ、自然と英語脳が育っていくはずですよ。
肝心な時に英語のフレーズが出てこない!?
悔しい・・・
使う英語のフレーズ
ところで、こんな壁を感じたことはありませんか?この漫画の中のママさんのように、あんなに英語のフレーズを暗記したはずなのに、ここぞ!というシチュエーションの時に、肝心なフレーズが出てこない!そんな体験をしたこと…「あるある」というママさんやパパさんもいるかもしれませんね。
傘を持って出掛けましょう」
子供と一緒に
覚えてたはずなのに
出てこないんだろう~
この漫画のママさんは「雨が降って来たので傘を持って出掛けましょう」という英語のフレーズをまるごと暗記していたはずなのに、せっかく雨が降ってきたシチュエーションで、一言も単語を発することができなかったようです。お子さんと一緒にそのフレーズを覚えたところまでは記憶しているようなのですが…。
覚えるっていうことは、
英語のフレーズをまるごと暗記するという学習方法はとても効果的なのですが、そこには落とし穴もあります。それは、「繰り返し使っていないと意味がない」ということ。
人間の脳は、とてもよく出来ていて、見たものや聞いたものを何でもかんでもは記憶しないようにできています。覚える必要のないことまで覚えてしまうと、脳がパンクしてしまうからです。その代わり、重要なことは何度も何度も繰り返し記憶させることで、次第に脳に定着させることができます。
脳は、使う頻度の少ないものを「覚える必要のないこと」と判断して、記憶しないように切り捨てていきます。ですから、フレーズを何度も繰り返し聞いたり発音したりして、「これはちゃんと覚えておかないといけないことなんだ」と脳に分かってもらう必要があるんです。
一度暗記したから大丈夫、と思ってしばらくそのフレーズを使わないでいると、脳はそのフレーズを「重要ではない」と判断してしまいます。脳がそう判断する前に、フレーズを再び聞く、発音する、ということがとても大事なのです。
小さな子どもたちは、どんどん新しい単語を覚え、二語文、三語文、と文を作れるようになったと思ったら、あっという間に日本語がペラペラになりますよね?これは、日常生活の中で日本語をたくさん耳にすることで、子どもたちの脳が、日本語を「覚えておかないといけなこと」としてどんどんインプットしていくから。使う頻度が高ければ、脳が「重要だ」と判断してくれるのです。
日常でよく使うフレーズを選ぶことが重要!
とっさの時になっても出てこないのよ!
このママさんの覚えていた「雨が降って来たから傘を持って出掛けましょう」というフレーズ、日常でとてもよく使う…?ように思えて、案外そうでもなかったりします。
雨が降るのは数日に一度だったりしますし、お出掛けと重ならない可能性もあるので、実際にこのフレーズを使えるタイミングが来るのは月に1~2回くらいとなってしまうかもしれません。
これでは、いくらフレーズを記憶したところで、次に使うまでの間にすっかり忘れてしまうのがオチでしょう。
繰り返し復唱することが大切よ
フレーズを選ぶことも大事かもね
雨の日にお出掛けするタイミングで使うような英語のフレーズだと、使用頻度があまりにも少なそうなので、毎日、毎日、繰り返し使えるようなフレーズを代わりに記憶してみるといいでしょう。たとえば、どんなものが挙げられるでしょうか?
「朝ですよ、起きましょ~!」なんかは、必ず毎朝使えそうですよね。「歯を磨きましょう」「靴を履きましょう」なんかもそうでしょう。
「ご飯の準備ができましたよ~」「英語の勉強をしましょ~」「お風呂に入りましょ~」「そろそろ寝る時間ですよ~」といったフレーズも、毎日使うタイミングが自然とやってきそうです。
1日に1回、必ず口にするフレーズであれば、忘れることはないでしょうし、そのうち、頭を使わなくても自然とスラスラ話せるようになってくるでしょう。まずは、こういった英語のフレーズを2~3個ほど覚え、定着したらまた2~3個、というように、徐々に増やしていってみてください。
そうこうしているうちに、たくさんの英語のフレーズが身体に染み込んできます。これが「英語を日常で話せている」という自信に繋がってくるんですよ!
It’s time to eat!
見つけたわね!
この漫画のママさんは、「お夕飯の準備ができましたよ!さあ、食べましょう!」というフレーズを選択したようですね。これなら、毎日使うことができるので、とても良いフレーズだと言えるでしょう。
ママさんやパパさんが主体となって英語のフレーズを話すだけでなく、お子さんとの会話形式になっているフレーズをセットで選ぶようにするのも、英語力をアップさせるポイントとなるでしょう。
たとえば、ママさんが「今、何時~?」と尋ねたら、お子さんが「何時何分だよ!」と答えるイメージ。これなら、ちゃんとやりとりが発生しますし、夕飯のタイミングが来なくても、いつでも使うことができますよね。
あるいは、「テレビをつけてちょうだい!」「OK、何チャンネル?」というように。タイミングを選ばず、頻繁に使えて、しかも会話形式になっているフレーズをまるごと暗記するのがいいでしょう。こういったフレーズを生活の中で増やしていくうち「日常の会話はほとんど英語」という状態にまで持っていけるかもしれませんよね!
最初は、あまり長くないフレーズもおすすめです。たとえば、”Let’ 〇〇”のフレーズはとてもシンプルで、〇〇の文を入れ替えて、日常生活のいろいろな場面で使うことができますね。
Let’s go. 行こう
Let’s play. 遊ぼう
Let’s eat. 食べよう
Let’s drink. 飲もう
Let’s get up. 起きよう
Let’s sing. 歌おう
フレーズを使うときは、日本語の訳を一緒に言ってあげなくても大丈夫。何度も聞いているうちに、「〇〇しよう」と人を誘うときに”Let’s 〇〇”というフレーズを使うんだな、と子どもたちは自然に意味を理解していきます。簡単なフレーズなので、子どもが自分で〇〇に単語をあてはめて声をかけてきてくれるかもしれません。そうなったら大成功です。
短いフレーズが十分馴染んできたら、次のステップに進みます。”Let’ 〇〇 together.”とtogetherを加えて「一緒に〇〇しよう」にしたり、”Let’ go to the park.”(公園に行こう)、”Let’ play the game.”(ゲームしよう)、”Let’ eat lunch.”(お昼を食べよう)と、目的語を付け足して、表現の幅を広げていきましょう。
最初に”Let’s 〇〇”という文の基本をマスターしていれば、子どもたちは単語を付け加えていろいろなことを伝えられる楽しさを味わえるでしょう。子どもたちが「英語って楽しいな」と思える瞬間をたくさん作ってあげられるといいですね。
まずは60日間の壁を突破しよう!
こういった習慣を、実際に定着させていくのには、意外と特別なコツがいります。
最初はノリノリでやっていたとしても、油断すると3日坊主で終わってしまう…、なんて人が多いんですよ!
人間には「恒常性」を保とうとする作用が働くので、これはある意味仕方のないことなんです。
我々の脳や身体は、できるだけ「普段通り」の生活に戻そう…戻そう…とする機能を持っていて、これは我々の身を守るためでもあるんです。
新しくやろうとしていることが、身体に害ではないと教え込むためにも、積極的に毎日この習慣を繰り返してください。
最低でも60日間は「意識的」に頑張りましょう。この60日間の壁を突破すると、今度は逆に「やらないと気分が悪い」くらいの状態へと変化します。習慣とはそうやって定着していくものなんですよ!
まとめ
- 日常生活において頻繁に使うフレーズを選んで英語のフレーズを暗記しよう
- 何度も何度も口にして繰り返し復唱することが大切!
さて、それではこの記事で解説してきたことを、最後に改めておさらいしていくことにしましょう。
英語のフレーズをまるごと暗記し、それを日常の中で積極的に使っていく方法は、英語脳を作る上で非常に効果的です!しかし、あんなに覚えたはずなのに、肝心のシチュエーションで最適なフレーズが全然出てこない…、なんてこともあるでしょう。その理由は、日常生活において頻繁に使うフレーズを選べていないからです。
まずは、毎日必ず使うタイミングが来るようなフレーズから暗記していくようにしましょう。食事に関すること、お風呂に関すること、入眠に関することなど、1日のルーティンに組み込まれているようなフレーズであれば、1日に1回、必ず口にすることになるので、脳に習慣として定着させやすいというわけです。
また、せっかくフレーズを暗記するのであれば、親子で会話形式になっているものをチョイスするといいでしょう。英語は耳にするだけでなく、口にすることでより身に付いていきますから、「今、何時?」「何時何分だよ!」といったやりとりを覚えるところあたりからスタートさせてみてください!
生きた英語は繰り返し使うことで、マスターしていける!と肝に銘じ、とにかく何度も口にするよう意識してくださいね。お子さんの英語力が飛躍的にアップすることをお祈りしています!