ミライコイングリッシュの各種アンケート調査をおこなっています。今回は「お子様が未就学児のころに英語学習をしていましたか?」というテーマです。
英語学習をしていたか否かといった回答内容だけでなく「何歳のころからやっていたのか」、あるいは「やってよかったことは?」といった内容についてもたずねています。
赤ちゃん時代から英語学習をさせた人もいる!
現在、お子さんに英語学習をさせようかどうか迷っている方々は、今回のアンケート調査内容が参考になるかと思います。
では、早速アンケートの調査結果を確認してみましょう。
子どもが未就学児のころに英語教育をしていたというママさんの割合は、全体の38%でした。読者の皆さまの印象はいかがでしょうか。
半数以上のママさんが英語学習をさせていると答えたとすれば、まったくおこなっていないご家庭では焦りをおぼえることでしょう。
ただ、3人に1人以上が英語教育をスタートしていると考えると「やっぱり、英語学習をさせたほうがいいかしら」と思う親御さんがいるかもしれません。あるいは、迷いながら始めたご家庭では「間違いではないのね」と安心されたことでしょう。
続いて、何歳から英語教育を始めたのか聞いてみました。その結果については、グラフのとおりです。こちらの年齢や数字を見て、どのように感じられましたか?
グラフを見ると、3歳や4歳ごろからスタートしたケースが多いことがわかります。ちょうど半分くらいのご家庭が、3,4歳から英語学習を始めたといっていいでしょう。
続いて5歳、6歳、2歳という結果になっています。なかには、1歳から始めるご家庭もあり、5%となっていますね。
必ずしも英語が得意になるわけではない?
次に、未就学児のころに英語学習を始めたお子さんの今の様子についてたずねています。
グラフのとおり、英語が好き(得意)と答えた人は全体の63%という結果でした。
読者の皆さまの感じ方もさまざまでしょう。英語を好きになったお子さんは、もともと英語に興味があったり、新しいもの好きであったり…など、それぞれの性格も影響しているかもしれません。
一方、苦手に感じてしまう子どもたちは、引っ込み思案であったり、違うものや初めてのものに強い抵抗感をもってしまう可能性があります。
あるいは、ママの教育熱心さがお子さんの興味や関心、やる気などに影響を与えているとも考えられます。
いずれにしても就学前から、英語に対する興味や関心度、好き嫌いなどが「決まってしまう」といったアンケート結果に、少し驚いてしまったママさん、パパさんも多いのではないでしょうか。
英語の能力が開花するまでには、かなりの時間と忍耐力が必要です。始めてから数ヶ月程度で英語能力や関心の高さなどを決めつけるのはよくありません。苦手と思っていても、ちょっとしたきっかけで「好き」「得意」になる可能性もあります。
いつでもどこでも、お子さんの可能性を信じる気持ちは大切にしたいですね。
やらせていてよかったと思う率は100%!
「お子さんは英語を好きか嫌いか」といった質問に対して、好きと回答した人の割合は63%でしたが、「英語学習を始めてよかった」と思った親御さんは、100%という結果でした!
お子さんが英語が好き、苦手といった状況であっても、英語学習をさせたこと自体については自信をもって「良かった」と回答しているのは驚きですね。ママさんたちが、何かしらの手ごたえを感じていることがうかがえます。
ミライコイングリッシュでは「英語学習をさせてよかった」と思う理由についても質問しています。次の章で詳しく紹介しますね。
もっとも多かった回答は「今、英語が得意だから」といったものでした。
英語学習をしていない子どもと比べると、少しでも早めに英語学習を始めた子どもたちは、英語に対して「自分は英語が話せる、得意!」といった意識をもつ傾向にあります。
自信がつけば、より一層、英語学習に取り組み、スキルアップが図れると推測できます。
次に多かった回答は、「小学校で行われる英語の授業にスムーズには入れたから」というものです。
ある程度、物心がついてから、日本語以外の言語を習う場合、子どもたちのなかには「なんだか恥ずかしいな」「日本語とはだいぶ違うから発音がわからないなあ」と思う可能性もあります。
一方、早めに英語学習をスタートした子どもたちは「あ、それ知ってる」「発音の仕方もわかるよ」といったように、安心感をもってスムーズに英語の授業に入っていけるようです。
そのほかに、見られた回答としては「発音やリスニングの能力が高くなるから」というものもありました。赤ちゃん期や幼児期において、日本語とは異なる発音である英語の音にたくさん触れた子どもは、元々もっている「聞き分ける能力」を使って、日本語と英語の発音の違いに気づき、正しく発音できるようになります。
一方、ある程度大きくなってから英語の音に触れる場合、なかなか上手に聞き取れず、文字を見て発音を予想しながら話す…といった工程をたどるようになります。皆がみな、そうではありませんが、就学前に英語の音に楽しく触れる機会をもつのは、英語力を向上させるための重要な要素といえるでしょう。
「聞く」「話す」といった領域が重要である理由は、人とやり取りするプロセスで、直におこなうコミュニケーションが重要な役割を担うためです。
相手の話に耳を傾け、正しく理解するとともに、自身の考えをわかりやすく表現したりする力は、大人になって仕事をする場面で活かされるでしょう。
あるいは、地域に外国人が増えてくれば、世界共通語である英語を使ってやり取りする機会も増えます。
英語を学ぶのは、実生活において活用できる力を養うためです。そのことを念頭におきながら、小さなお子さんであっても、英単語やフレーズを覚える活動を通じて、実際に使う場面を設定することが大切です。
家族や友達、先生などさまざまな人々と英語でやり取りすることを通じて、他者の考えを理解し自分の思いを伝えられる経験を重ねることが、今後の英語教育には求められます。
小さいころから英語学習を進める場合「英語をネイティブ並みに話してほしいなあ」と親の期待が膨らみますね。ただ、もう少し具体的に将来像を描いてみてはいかがでしょうか。
ママやパパが、お子さんの特技や能力などを見て、英語はその可能性を最大限に拓くツールだと捉えてみる姿勢も大切です。サッカーが得意なお子さんであれば「将来、もしかしたら海外で活躍できるかも」と思って英語を習わせたり…、工作が得意であれば「海外アーティストと合同で斬新な作品を創る姿」を想像してみたり…。
これらは、親の希望であり、子どもが本当に望んでいるものではないかもしれません。親の強制といった形にならないようにする必要はあります。わが子との交流を通じてお子さんの本音や願いを大事にしながら、サポートしていくことが重要です。
英語スキル自体を伸ばすことは大切ですが、その前に子どもの個性をさらに伸ばすために英語をどう活用するか…といった視点も忘れずにおきたいものですね。
まとめ
それでは、この記事でお伝えしてきたことを最後にまとめてみます。
未就学児のころからお子さんに英語学習をさせていたというママさんの割合は、全体の3~4割ほどでした。なかでも3~4歳ごろから子どもの英語教育を始めたというママさんたちが多いことがわかります。
英語学習を未就学児から始めていれば、お子さんが必ず英語好きになるとは限らないこともわかりました。しかし、少なくとも英語学習をさせた経験について後悔している人はいないようです。
お子さんが英語嫌いになったり英語に苦手意識をもったりしないよう、ママさんやパパさんは、まずお子さんの性格や特性、可能性などを尊重する姿勢が必要です。英語はあくまでもツールの一つであり、お子さんの個性をよりよく表現するための手段の一つと捉えてみるのです。
今回の記事が、これから英語教育を始めようと思っている親御さんたちにとって、少しでも参考にしてもらえればうれしいです。