とくに赤ちゃんや幼児期のお子さんをもつママさんのなかには、子どもの可能性を広げる要素として英語教育をとらえている方もいるでしょう。
英語力をつければグローバルな社会で活躍し、高い年収を得る確率が高いといった話も聞かれます。
会話にある内容を参考に、本記事では英語学習と将来の年収との関連性について解説します。また、英語学習を通じて育める能力やスキルを紹介しますので、ぜひ通してお読みください。
まずは英語学習がなぜ重要なのか、将来の収入との関係性について確認しましょう。
英語学習はなぜ重要なの?将来の年収との関係
英語の大切さがわかって子どもの将来を考えるママさんにとって、英語教育は重要な教育投資になります。
調査によると、英語が堪能な人はそうでない人と比べて平均的に高い年収を得る傾向にあるようです。これは、国際的な場面でのコミュニケーションやキャリアの機会が増えることと関係しています。
まずは「子どもが英語を習得すれば、彼らの可能性が広がり将来的な年収の向上が期待できる」といった見方が、実際どうなのか確かめてみましょう。調査結果をお伝えしつつ、英語の重要性と年収との関係性について解説しますので、ぜひご確認ください。
キャリア形成には英語力が大切
最初にお伝えすると、ビジネスパーソンの評価が英語力によって決まるかどうかは、状況によって異なります。。英語は国際的な場面で活用できるコミュニケーションツールですが、人の評価は英語力だけに依存しません。
ただ、英語力は重要な要素の一つであるのは確かでしょう。国際的な取引が必要なビジネスシーンでスムーズに英語でやり取りができるのは、キャリア形成に良い影響を与えると考えられます。
国際ビジネスコミュニケーション協会の調査(2019)によれば「今後のビジネスパーソンにとって重要なスキルや知識」として英語を上げる企業がもっとも多いことがわかりました。
実に82.6%が重要だと回答していたのです。また、特定の役職でTOEICスコアを要件としている企業は、係長や主任級で10.8%、課長で18.2%、部長で10.2%となっています。「新たに要件(参考)とする可能性がある」といった回答を含めると、役職ごとに割合は変わりますが、約3割から4割の企業が英語力を重視しているのがわかります。
つまり、グローバル化が進む現代では、英語力があったほうがビジネス上のコミュニケーションがスムーズになり評価が高まるといえるでしょう。
参照元:
国際ビジネスコミュニケーション協会『英語活用実態調査』p.14「企業・団体が求めるTOEIC®Programスコア」
英語力がもたらす収入面のメリット
キャリアインデックスの調査(2016)では、年収ごとに「英語で日常会話や読み書きができる人」の割合を次のように紹介しています。
- 年収500万円未満の人:22.4%
- 年収500万円~700万円未満:34.0%
- 年収700万円以上:48.7%
上記から、英語力が収入水準に影響を与え、経済的なメリットをもたらすことが把握できます。
英語力があることで、新たなポジションや転職のチャンスを獲得し、高い収入を得る可能性が高まるといえるでしょう。
ただ、年収については英語力に限らず、個々の特性や状況によって異なるため、一概に「英語力=収入アップ」のように一般化できません。ビジネスにおいてはコミュニケーション力やリーダーシップ、専門知識なども重要な要素となります。また、業界や職種によっても英語力の重要度は異なるでしょう。
英語力が年収に直接的な影響を与えるとは一概にいえませんが、グローバル化が加速する現代社会においては、ビジネスチャンスを得たり職業を選択したりするうえで、英語力が優位に働く可能性がありそうです。
参照元:
CAREER INDEXマガジン『年収・転職 実態調査 vol.7』
英語力が転職にも影響を与える
英語力と転職成功率との関係性を考える際に、転職サイトdodaのデータが参考になります。dodaの調査(2014)では、TOEICテスト受験の有無が転職成功率に影響を与える点が示されています。
具体的には「TOEIC受験者は未受験者と比べて1.23倍転職成功率が高い」ことがわかったのです。英語力をもつビジネスパーソンが転職において有利になるといえるでしょう。
理由として下記の2点が挙げられます。
- 国内外の企業に就職しやすく業務の幅が広がる
- 学習意欲の高い人として評価される
まず1つ目の理由、「国内外の企業に就職しやすく業務の幅が広がる」について解説します。日本人の英語力は国際的なランキングで下位に位置しており、英語が話せる人が少ないのが現状です。英語力があれば活躍の場や求人の幅を広げられるでしょう。グローバルな企業や国際的なビジネスシーンに関わる機会が増え、転職に有利になると考えられます。
次に2つ目「学習意欲の高い人として評価される」についてです。ご存じのように言語の習得は簡単なものではありません。社会人になってから語学力を習得して伸ばしていくには一層の努力が必要です。
つまり、英語を学び続ける姿勢をもつ人材は企業にとって魅力があります。仕事においても意欲的に取り組む人だと評価されやすいため、英語力が高いビジネスパーソンは転職活動においてプラスの影響を与えるといえるでしょう。
ただし、最終的に転職ができるか否かは、英語力だけではありません。一人ひとりの能力や努力、他のスキルや経験など、さまざま要素についてバランスよく評価されます。英語力のみならず、幅広いスキルを磨く姿勢は大切にしたいものです。
参照元:
doda by parsol『採用担当者のホンネ-中途採用の実態調査~英語は転職に有利!?グローバル採用の実態調査2014~』
英語力だけで年収アップするとはいえない
「英語力があったほうがいい」といった解釈は良いのですが、「英語力さえあればOK」といった見方は場合によってはリスクがともないます。
まず英語力の重要性について簡単に整理してみましょう。
英語力は、グローバルなビジネス環境において重要なコミュニケーションツールです。大企業やベンチャー企業では、国際的な取引や異国とのコミュニケーションが頻繁に行われます。
英語力があれば、採用時や昇進時には評価され、転職のチャンスを獲得できる場合もあるでしょう。また、ビジネス英語や国際的な経験が豊富であったほうが、優先的に選ばれる傾向にあるのも事実です。
このほか知っておきたい内容として、大企業と中小企業での英語力に対する意識の違いがあります。大企業はグローバルな展開や国際取引を行うため、英語力の重要性をより認識しています。一方、中小企業は国内市場に焦点を当てることが多く、英語力が求められるニーズは少ないといえるでしょう。ただし、一部の中小企業や特定の業界ではグローバル化の流れもあり英語力が重視されています。
さらに、大企業の方が中小企業よりも一般的に年収が高い傾向があります。英語力がビジネス上の重要なスキルである場合、大企業でのポジションや業務に就く機会が増えるため、相関的に年収が高くなるでしょう。
ただし、年収にはさまざまな要因が関与するため、英語力だけで年収を一概に判断することはできません。
実は、英語力は単なる言語スキル以上の価値をもっているのです。英語教育を通じて養われるコミュニケーション能力、国際的な視野、異文化理解などは、キャリア形成や仕事において重要な役割を果たします。また、異なる文化や環境での経験を通じて、柔軟性や適応力、問題解決能力を養うこともできます。
次章では、会話にある内容を念頭に、英語教育を通じて培われる能力やスキルについて解説します。子どもへの英語教育をおこなう際は、これから紹介する内容も参考にしてみてください。
英語教育を通じて幅広い能力を鍛える
英語教育を通じて、子どもに異文化理解や国際的な視野をもたせることは重要なポイントです。世界の多様な文化やビジネス慣習に触れるなかで、子どもは柔軟な思考力や国際的な人間関係の構築能力を養えます。
これらのスキルは、将来のキャリアにおいて競争力をもつうえでも不可欠です。英語学習は、子どもに豊かな国際的な経験をもたらし、成長するにつれて高い年収を獲得するための基盤を築くことにつながるでしょう。
本章では、英語学習によって得られる力やスキルなどを詳しく解説します。
異文化理解と国際感覚を養う
世界の文化や慣習に触れるのは、子どもの成長と将来の成功において非常に重要です。英語を学ぶ過程で異文化に対する理解が深まり、国際的な感覚を養えます。
異文化理解は、子どもに異なる文化や習慣に対する興味や理解を深めることです。異文化の慣習や価値観を理解すれば、さまざまな角度から物事を見る姿勢や思考力を身につけられます。
国際感覚についていえば、異文化理解が深まることで、国際的な対人関係スキルの育成が大きく前進します。子どもは異なる背景や価値観をもつ人々との交流を通して、違いを尊重したり相手を理解したりする大切さを学ぶでしょう。
こうした異文化理解を通じた国際的な対人スキルの育成は、国際的なビジネスシーンで活躍する基盤になります。
では次に、異文化理解によってもたらされる「柔軟な思考力」や「対人関係スキル」に関する情報をお届けします。まずは「柔軟な思考力」について確認しましょう。
柔軟な思考力の向上
英語教育は、将来のキャリアにおける競争力を向上させる重要な要素です。その理由は、英語の習得によって、子どもはさまざまなスキルを発展させるためです。英語学習を通じて獲得できるスキルの一つに柔軟な思考力があります。
英語の学習と柔軟な思考力の関係については、いくつかの研究がおこなわれています。なかには、バイリンガルが複数の言語を使いながら異なる文化に触れるのは、認知的な柔軟性を高める、とした研究報告があります。
英語の構造や表現方法は日本語と異なるため、英語学習によって異なる視点や論理的思考を養うと考えられています。
「英語を通じで育てられる力に着目しながら教える」ほうが、最終的なゴールである将来のキャリア形成にプラスに働く!ととらえてみましょう。
参考:
『Bilingualism and Cognitive Flexibility: The Impact of Second Language Use on Creative Thinking(バイリンガリズムと認知的柔軟性:第二言語の使用が創造的思考に与える影響)』
多様な人間関係を構築する
また、英語教育は国際的な対人スキルを育てる手段です。英語は国際的な共通言語として広く使われており、英会話ができることは、ほかの国や文化との交流を促進します。
異なる文化やバックグラウンドをもつ人々とコミュニケーションをとる経験は、相手の見方を理解して適切なコミュニケーションを築く力を養います。こうしたコミュニケーション力は、将来のビジネスシーンや国際的なやり取りの場で不可欠なスキルです。
さらに、先ほど紹介した柔軟な思考力と合わせて、多様な人々とやり取りできる対人関係スキルは、リーダーシップやアイデアの創出、問題解決能力の発展につながります。
リーダーシップは、柔軟な思考をもちながら多様な人々を引っ張って目標を達成する能力です。また、さまざまな見方や価値観をもつ人々とチームで働く現場では、多様なアイデアを出し合いながら新しい商品やサービスを開発する能力も必要になります。
以上の点からまとめると、英語教育は、将来のキャリアにおける競争力を向上させる重要な要素といえます。柔軟な思考力や多様な人々とやり取りできる対人関係スキルを獲得しつつ、そこから発展的に能力を伸ばしていくことは、将来のビジネスチャンスを広げます。
子どもが自己実現を叶えたり収入を向上させたりするために必要な力であり、英語教育がその一助となると考えられるのです。
「英語で年収アップ」をめざす場合の注意点
英語教育は、将来の成功やキャリア&収入アップにつながる要素の一つであり、英語学習を通してさまざまな能力を育成できます。ただし、「英語で年収アップ」の話だけが頭に残り、大切な視点を忘れてしまっては効果を発揮できないでしょう。
このほかにも、主体性や好奇心、創造性、忍耐力、自己管理力など、たくさんの非認知能力(数値化できない人間性や個人の特性)が挙げられます。子どもにバランスのとれた総合力を養うのも、個性の伸長に大きく寄与すると考えましょう。
では早速、3つのポイントの1つ目から紹介します。
発達段階に合わせて教える
幼児は、言語の習得能力が高い一方で、まだ発達の途中の段階にある点は考慮しましょう。発達段階に合わせたカリキュラムを選択することが大切です。
おうち英語で英語学習を進める場合も、遊びや楽しいゲーム活動を取り入れます。また、幼児の興味や関心に合わせた教材やアクティビティを活用して、子どもの好奇心や学習意欲を高めるようにしましょう。
また、親が「この歌を覚えよう」「この動画がいいよ」と進めたり教えたりするばかりではなく、子どもに選択させる場面も用意しましょう。子どもの主体性や考える力を育むためです。
将来さまざまなシチュエーションで能力を発揮できるようにするには、主体性をしっかり育てることが重要です。子ども自身が遊び方や学び方を考えて実践するのは、思考力のほか課題解決能力の育成にもつながります。
ネイティブスピーカーと触れ合う
幼児期にはネイティブスピーカーとの触れ合いを可能な限り設定するようにしましょう。その理由は、次の3点が挙げられます。
- 自然な英語を習得できる
- 異文化理解につながる
- コミュニケーションスキルが向上する
ネイティブスピーカーと交流することで、正確な発音や自然な表現、ニュアンスなどを学べます。また、今回紹介した異文化理解にも有益です。直接触れ合う過程で、自然と異文化や価値観などを学べます。
コミュニケーションスキルに関しては、とくにリスニングとスピーキング力を飛躍的に向上させるでしょう。リアルな対話を通じて、流暢さや正確さを確認できます。ジャスチャーや文化的な側面についても直に学べるため、将来異国の人とやり取りする際も適応しやすくなるでしょう。
楽しい学習環境を整える
幼児は、楽しくて明るい雰囲気を好みます。英語学習の場合も、遊びやゲームなど楽しい体験活動を積極的に取り入れましょう。子どもの英語学習に対するモチベーションを高めます。
また、保護者や先生など大人の支援も重要なポイントです。子どもの学習プロセスにできる限り参加して、英語学習の成果を認める場をつくりましょう。子どもの自信や自己肯定感の育成にもつながります。
以上のようなアプローチで幼児教育に英語を取り入れ、幼児の言語能力や国際的な視野、さまざまな能力を伸ばしていくことが大切です。結果として、将来の成功や年収アップにもプラスの影響を与えるでしょう。
それでは最後に本記事のまとめをしていきます。
まとめ
今回の記事を下記のようにまとめました。
- 英語力は将来の成功や高収入につながる要素の一つである
- 英語力はビジネスパーソンの評価やキャリア形成に影響を与える
- 英語力は転職において有利に働く可能性がある
- 年収アップは英語力だけが条件ではない
- 英語学習を通して幅広い能力やスキルを育成できる
- 子どもの発達段階に合わせて英語学習をおこなう
- 「主体性」「自然な英語」「楽しい環境」を大切に
英語教育は子どもの将来において重要な要素であり、成功や高収入の可能性を広げる賢明な選択です。英語力はビジネスやキャリア形成に影響を与え、転職においても有利に働く可能性があります。ただし、年収アップには英語力だけが条件ではないことに留意してくださいね。
英語学習を通じて幅広い能力やスキルを育成できます。たとえば異文化理解や国際感覚の醸成、柔軟な思考力や対人関係スキルなどが挙げられます。発達段階に合わせた学習をおこない、子どもの主体性を大切に育んでいきましょう。
また、ミライコイングリッシュでは、学習の際に心がけたい楽しさを念頭に「好き」を「習慣化」する視点で教材を提供しています。ぜひ、この機会に本サイトよりご確認ください。