禁止されるとやりたくなる子どもの心理
こんにちは!ミライコイングリッシュ運営事務局です。
子どもは自分の好きなことになれば夢中になります。ときには、周囲の声が聞こえなくなるほど熱中しており、やめさせるのに苦労する…といった状況になるかもしれません。
しかし、自分が苦手なこと、あるいは嫌いなモノに対しては、なかなか取りかかれず、親が「やりなさい」と言えば言うほど「イヤだ、やりたくない!」といった気持ちを強めるケースもあります。
しかし、子どもが素直に勉強にとりかかるのは、意外に難しいと感じることでしょう。「勉強しなさい」と強制すれば、子どもの拒否反応が大きくなるかもしれません。
そのときに、逆の内容で提案したらどうなるでしょうか。つまり「勉強しなくていいよ」といった言葉かけです。
上記のイラストでは、せっかく買ってきた英語の絵本をなぜか子どもに見せずに「この本は見ちゃダメよ」と言って隠そうをしていますね。
なぜ、そういうのでしょう…。子どもも「見せて見せて」といった興味を示しているのに、隠して読ませないなんて…不思議ですよね。
本を見せない理由について、イラストのママさんの回答は、「うちの子は、あまのじゃくな性格をしているから、あえて見せないようにしてみた」というもの。子ども自身に絵本を読む習慣が身についていない場合、あるいは絵本に興味がない場合、親が「絵本を読んで!」といえば、子どもは「イヤだなあ」と思ってしまう可能性があります。
反対に「絵本は読まなくていいよ」「絵本は読んじゃだめよ」なんて親から言われたとすればどうでしょうか。子どものなかに「ダメだと言われると読みたくなる」といった感情が生まれるかもしれません。
本当にこんなやり方で大丈夫?
ただ、親が子どもにしてほしいことと反対の内容で伝えたところで、成功する場合もあれば、逆効果になるケースも考えられます。
ややこしいことをして、子どもの性格が歪んでしまわないかと心配するママさんもいるでしょう。結果的に「子どもの反発を招いて、本当に何もしない子になってしまった…」といった状況に陥る可能性もあります。
子育てにおいて、いつも正攻法でOKというわけでもなく「世間で言われる子育て法とは違う裏技」で成功する場合はあります。子どもの性格や特性は一人ひとり異なります。100人いれば、100通りの性格があるのです。
だからこそ、教育方針に「一つの正解」はなく、親御さんが目の前の子どもに合わせて、オーダーメイド的にオリジナル教育法を実践していくしかありません。
たとえば「勉強ばかりしてないで、もっと遊びなさい!」といったら、勉強に身が入らなかった子どもが必死で勉強し始めることもあります。
また、勉強に身が入らないからダメな子どもといった見方をせず「いつか、勉強の楽しさを見つけて自分の力を発揮できるように」と思い、さまざまな経験をさせたり、好きなコトに没頭させたりしている親御さんもいるでしょう。
親が「子どもとは〇〇である、〇〇でなければならない」といった先入観を持てば、子はどうなるでしょうか。100%親が思う通りに育つ子どもは少ないでしょう。
逆に「子どもがもつ力を信じ、ときには待ち、ときに背中を押す」という支援者としての立場を貫くことで、子どもの見えない力が引き出される場合もあります。
うまくいかなくても気にしないで大丈夫
もしも、あまのじゃくな子どもに「英語なんて勉強しちゃダメよ」と言ってみたところ、それでも勉強をしてくれない…といった場合は、どうすればよいのでしょうか。
しかし、何をやってもどうやっても、親が願うとおりに子どもが向かうとは限りません。その際、イライラしたり、不満を爆発させたりしないほうがいいでしょう。親が悲観的になることこそ、子どもに悪影響を与えます。
「子どもが勉強をしてくれない、これはダメだ」と思う親のネガティブな気持ちが強ければ強いほど、何を言ったり行動したりしても、結果は親の願いとは逆の方向にいってしまうようです。この場合は、まったく違うことを子どもと楽しむほうが良いでしょう。
執着したり固定観念に縛られたりしているときこそ、親自身がまったく異なる状況に身を置き、逆の発想をしてみるのです。
親が子どものことを真剣に思っているからこそ、できていない状況を克服して、子どもをもっと伸ばしていきたいと考えます。しかし、子どもにとって実は迷惑なことかもしれません。
子どもが親のいうことを聞かなくなったり、反発したりするのは、成長の証です。子どもが気持ちよく前に進むための策を親だけで考えようとはせず、本人と話して子どもの自主性をじっくり育てていく姿勢に転換したいですね。
また、子どもがいつでも自分の悩みを打ち明けられる関係性でいたほうが、親としても安心です。親から何かを言われっぱなし、あるいは強制されている場合は、なかなか子どもが自分から話そうとはしないでしょう。
勉強や運動、そのほかの結果について自分で振り返るのではなく、親に責任を押し付ける結果を招く恐れがあります。
現代は多様な生き方があっていい時代
ひと昔前は、集団の規律を乱さず、レールの上に乗って学校を卒業、就職して結婚…といった人生のコースをたどるケースが良しとされていました。今も同じような価値観をもって子育てをするご家庭もあるでしょうが、現代は、少しずつ「多様性」の時代へと変化しています。
英語を勉強するのも「受験のために必要だから…」といった理由もあれば、将来海外で生活したい、職業人として普通に海外の営業パーソンともやり取りしたい、英語で歌を歌ってみたい…など、さまざまな目的があって良いはずです。
または「教科学習の成績は今は悪くても、一応オールラウンドに学びを続けて知識を蓄えていく」といった目的をもっていれば、勉強を嫌いになることはないでしょう。長期目線と他者と比較しない姿勢は、学習を続ける要素となります。
会話にあるように、あるキーワードが子どもにとっての大事なものであれば、的の中心部をなかなか射れないとしても、外側の近いところを攻めることは可能です。会社に勤めながら現場での実績を重ねて最終的に、的の中心を見事に射止めるかもしれません。
多様性社会とは、一方通行でもなく、行ったり来たり…あるいは周囲の景色に見とれながら、ときに寄り道したり…そうした行動も認められる環境ともいえます。
子育てもしかり。一つの正解を求めるためではなく、子どもにとってさまざまなルートを提示しながら、試しては失敗して、ときには休憩して…のように、まだ見えない解を探し当てる過程ともいえます。
「なかなかうまくいかないけど、なんだかんだと子育てって楽しいのよね」と感じるのであれば、実は大成功といえるのではないでしょうか。
まとめ
では、この記事で解説したことを、最後にまとめておさらいをしていきます。
改めて言うまでもありませんが、子どもによって性格や特性などは異なります。わが子に英語学習を続けてもらおうと思えば、真正面から「英語の時間よ!勉強しなさい」と言っても、まったく無駄‥‥と感じる場合もあるでしょう。
そのとき、裏ワザとして「英語の勉強なんてしなくてもOK」といってみるのも、子どもによっては効果があるかもしれません。強制せずに、子どもから自然と沸き起こる「やる気」を待つ姿勢も親に必要という意味です。
しかし、これも上手くいかない可能性はあります。そのときに「あ~もうダメだ!」と悲観的になる必要はありません。少し時機を外してみたり、違うものに挑戦させたりしてみましょう。とにかく楽しむ姿勢が大切です。
今回の記事が、日頃の子育てで悩みを抱えているママさん、パパさんのお役に立てたらうれしいです。