はじめに
こんにちは!ミライコイングリッシュ事務局です。
英語が小学校から義務教育となった経緯もあり、お子さんの英語教育開始の年齢は自然と下がっていく流れにあります。早期英語教育を検討する保護者さんは、今後さらに増えていくことが予想されます。
英語に触れる子どもが増えたことから、子どもに英語を教える有効な手段としてフォニックス学習が多くのご家庭に広まっています。
このフォニックスと切り離せないものとして、早期英語教育の現場で今話題となっているのは”フォネミック・アウェアネス”。
日本語では「音素認識」または「音韻認識能力」などと言われます。
この記事では、
- フォネミック・アウェアネスとは何か?
- フォネミック・アウェアネスが、子供の英語学習に必要な理由
- フォニックスとの違いは?フォニックスとの関係は?
- フォネミック・アウェアネスを意識した教材
このようなテーマで解説していきます。
フォネミック・アウェアネスとは
フォネミック・アウェアネスの定義
フォネミック・アウェアネス(Phonemic Awareness)は言葉が文字と結びつくまでの段階に、話し言葉の音や音のグループ(音素・音韻)を耳で認識する力を育てるという考え方です。
移民の多いアメリカでは「フォニックス」を学ぶ前段階であるフォネミック・アウェアネスも重要な学習方法として、幼児期や就学前の子どもたちに広く普及されています。
フォネミック・アウェアネスは、読み書きや言語能力の発達において基礎的な役割を果たすからです。
フォネミック・アウェアネスとフォニックスとの違い
英語の音だけに焦点を当てるフォネミック・アウェアネスに対して、フォニックスとは、言葉の音と文字を結びつけるものです。
フォネミック・アウェアネスがあると、フォニックスを学ぶのがずっと楽になります。なぜなら、音のブロックをどうやって組み合わせたり分けたりするかもうわかっているから、文字が加わると「あ、この音はこの文字だ!」と繋がりやすくなるんです。簡単に言うと、フォネミック・アウェアネスで音の感覚を掴んで、フォニックスでその音と文字を結びつけるんです。
子どもたちがこの二つを上手に使いこなせるようになると、新しい単語を読んだり書いたりするのがずっとスムーズになります。まるで、音のブロックで自由自在に遊ぶように言葉を操れるようになるわけです。
子供が英語学習でフォネミック・アウェアネスを身に付けるメリット
子供たちが英語学習においてフォネミック・アウェアネス、つまり音韻認識能力を育てることには、多くのメリットがあります。以下に紹介します。
発音が良くなる: 英語には日本語にない音がたくさんあります。フォネミック・アウェアネスを学ぶことで、これらの音を正確に聞き分け、真似ることができるようになります。結果として、発音が自然でクリアになります。
スペリングが上手くなる: 英語のスペリングは、時に予測不可能に見えるかもしれませんが、実は音韻のパターンに基づいています。音と文字の関係を理解することで、スペリングがより簡単になります。
読むスピードが速くなる: 英語を読む時、一つ一つの文字を見てその音を考えるよりも、単語全体や音節を一度に認識する方が速く読めます。フォネミック・アウェアネスを学ぶことは、そのようなスキルを身に付ける基礎を作ることになるといえます。
新しい単語を学ぶのが早くなる: 音の組み合わせが理解できると、新しい単語に出会った時に、聞いた音に基づいて正確に認識することができます。また、単語の発音からその綴りを推測することも簡単になります。
言語の感覚が養われる: 英語のリズムや韻を感じ取る力が養われます。これは、英語の詩や歌を楽しんだり、ネイティブスピーカーと自然な会話をするのにも役立つでしょう。
学習上の困難を早期に発見できる: 英語学習において音韻認識能力に問題があると感じたら、それは学習障害のサインかもしれません。早期に気付くことで、ことばの療育に繋げることや、学校や保育園での適切なサポートを受けることができます。
発音やスペリング、読解能力。このようにフォネミック・アウェアネスは英語学習の基礎であることがわかりますね。
また、英語教育においてフォニックス学習を取り入れる際にもフォネミック・アウェアネスの理論や概要を教育者が知っているだけでも、学習効率アップに繋がるといえるでしょう。
子供たちが楽しく英語を学ぶためにも、この能力が育っているかどうかはとても重要です。
フォニックス・アウェアネスはどうやって身につくの?
子どもたちがフォニックス・アウェアネスをどうやって身につけるかを、年齢と段階の踏み方で紹介します。(あくまで目安としてお読みください)
赤ちゃんから3歳まで
- 最初の1年間:お母さんやお父さんの話す言葉のリズムやメロディーに敏感になります。韻を踏むことばや歌に反応します。
3歳から5歳
- 3歳から4歳:同じ韻を踏む単語を見つけたり、作ったりできるようになります。
単語に含まれる「韻」に気づいて、同じ韻を持つ単語をグループにすることができます。 - 4歳から5歳:言葉を音節(言葉の区切られた部分)で分けることができるようになります。初めて聞く単語の音節の数がわかったり、音節を分けて単語を作る遊びができるようになったりします。
例)「アイスクリーム」→「アイス」+「クリーム」に
「バナナ」→「バ」+「ナナ」に
5歳から6歳
この頃になると、もう少し細かく単語を分解して、それぞれの小さな音に注意を払えるようになります。例えば、「sun」から「s」を取ったり、「fun」という新しい言葉を作ったりできるようになります。
6歳以上
例えば、「stop」の「s」を「m」に変えて「mop」にするなど…学校に行く年齢になると、子どもたちはもっと複雑なことができるようなスキルが身に付きはじめます。
今からできる!フォネミック・アウェアネスを身に付ける方法
フォネミック・アウェアネスを意識した英語学習に子どもが取り組む際は、楽しく遊びながら音の違いに気付けるような学習方法であることが大切です。以下に、ご家庭で今からでもでき、フォネミック・アウェアネスが自然と学べる方法を紹介します。
英語の聞き流しをしよう:子どもが英語を聞き流すことは、赤ちゃんの頃からもできる英語教育であるほか、英語のトレーニングとしても非常に有効です。英語の音に慣れ、リズムを感じ、音を聞き分け、真似っこをする。幼児の英語学習に大事な基礎が聞き流しで学べるでしょう。>>赤ちゃん・子どもに英語の『聞き流し』が効果的!おすすめコンテンツも紹介。
英語の歌をうたおう: 子供たちにとって、歌はとっても楽しい学習方法です。例えば、「ABCの歌」をうたいながら、アルファベットの形と音を一緒に学べます。>>フォニックスは歌で覚えよう!幼児が楽しめるフォニックスソング紹介
絵本で楽しもう: 英語の絵本を読んであげる時に、単語の音をちょっとオーバーに発音してみましょう。例えば、「Cat」という単語が出てきたら、「Caaaaat」と長く発音して、その音に注目させます。この方法で、子どもは英語の音に興味を持ち始めます。>>英語絵本の効果とは?赤ちゃん幼児の読み聞かせ&音読におすすめ絵本も紹介
「音探しゲーム」をしよう: たとえば、「今日は”A”の音を探そう!」というゲームをします。身の回りに”A”で始まる英語の単語がついたものを見つけます。Apple(ェアポゥ)など。これは、特定の音に注目する力を養います。
フォニックス学習との結びつけもできます。簡単なゲームをしてみましょう。例えば、アルファベットのカードを使って、「Aはェア」という音を出すんだよ、と教えて、それに合う英語の単語を一緒に考えます(Apple = ェアポゥ)。>>フォニックスはカードを使って覚えられる?英語であいさつをしてみよう: 朝起きて「Good morning!」と挨拶したり、食事の時に「What do you want to eat?」と聞いたりして、日常の中で自然と英語を使う習慣をつけます。これにより、英語が日常生活の一部になります。>>英語の挨拶&簡単会話フレーズ一覧。子供の英語学習に!
このような方法で、子どもたちは遊びを通して自然に英語の音に親しむことができ、英語への興味や好奇心を育てることもできます。大切なのは、楽しみながら繰り返し学ぶことです。子どもたちが楽しんでいれば、英語の音に自然と慣れ、フォネミック・アウェアネスが自然と身につくでしょう。
フォネミック・アウェアネスが身につく教材
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まとめ
音と文字を結びつけるフォニックスに対して、
フォネミック・アウェアネスは言葉が文字と結びつくまでの段階に、話し言葉の音や音のグループ(音素・音韻)を耳で認識する力を育てるという考え方です。
子どものフォニックス学習をより効率アップさせたり、学習基礎を確かなものにしていくためにフォネミック・アウェアネスを意識し、子どものうちから耳で音韻を意識する力を育てていきたいですね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。