モンテッソーリ教育は、子どもの成長を最大限に引き出す教育法として有名です。この教育法は、子どもたちの自己教育力(みずから学ぶ力を発揮し自身の可能性を伸ばす力)を育てることを基本理念としています。
これまでも、発明家トーマス・エジソン、Microsoft社創業者ビル・ゲイツ、Amazon共同創設者ジェフ・ベゾスなど、多くの人物がその教育を受けました。最近では藤井聡太棋士も、モンテッソーリ教育を受けた一人として注目されています。
今回は、モンテッソーリ教育の概要を確認するとともに、子どもたちの成長を促すために「おもちゃ選びがどれほど重要か」について解説します。お子さんの発達段階に合わせたおもちゃ選びのヒントを得ることで、ママさんやパパさんが日々の遊び(学び)に効果的に取り入れられることでしょう。
また、以前紹介しました、「モンテッソーリ教育は英語教育と相性がいい!おうち英語のポイント」でも英語教育との関連性について、その導入方法などを解説していますので、合わせてご確認ください。
まずは、モンテッソーリ教育において「おもちゃ」がなぜ重要なのか、その視点について解説します。
モンテッソーリ教育とおもちゃの関係性
モンテッソーリ教育とおもちゃの関係性は、子どもたちの成長において非常に重要です。
モンテッソーリ教育は、お子さんがみずから学ぶ力を育てることを重視しており、そのプロセスにおいて「おもちゃ」は不可欠な役割を果たしています。本章では、おもちゃの役割や重要性について詳しく解説します。
モンテッソーリ教育におけるおもちゃの役割について
モンテッソーリ教育におけるおもちゃは、子どもたちの成長を促し、自己教育力を養うための大切なツールです。おもちゃを通じて、お子さんは自分で考えたり問題を解決したり、あるいは新たな挑戦をしたりして、自分の可能性を伸ばしていきます。
具体的には、身体全体や部位の感覚を刺激しながら、日常生活で必要な動作の練習をおこなったり、新たな学びを取り入れたりします。今回紹介するおもちゃも、こうしたモンテッソーリ教育の理念に合うものを紹介します。
モンテッソーリ教育の視点に立つおもちゃは、子どもたちが自己教育力を育むために必要な要素を備えているといえるでしょう。
子どもにとっておもちゃとは?その重要性
子どもたちにとって、おもちゃは夢中になって遊べる「友達」のような存在です。おもちゃは、子どもたちの成長や学びを手助けする重要な役割を果たします。
おもちゃを通じて、お子さんは自由に自己表現したり、想像力を働かせながら自身の世界観を広げたりできます。また、生活や社会的なスキルを発展させ、ときには世界とのつながりを実感することもあるでしょう。
次の章では、子どもの発達段階に応じておもちゃの選び方についてお伝えします。モンテッソーリ教育の内容を理解しながらおもちゃを選ぶと、今までよりも「おもちゃの価値」を認識しながら、より適切なおもちゃを選定できるでしょう。
子どもの年齢に合わせたおもちゃ選びのポイント
お子さんの成長に合わせておもちゃを選ぶことは、彼らの発達を学びに影響を与えます。
モンテッソーリ教育では、発達段階を考慮して適切なおもちゃやサポートをおこなう重要性を説いています。年齢に合わせたおもちゃ選びは、子どもたちの自己教育力を効果的に育むうえで重要な視点なのです。
ここでは、モンテッソーリ教育の発達段階における定義と年齢に適したおもちゃの選び方などについて紹介します。
モンテッソーリ教育の内容(発達段階)に合わせる
モンテッソーリ教育は、子どもの発達段階に合わせた環境づくりを目指し、みずから学ぶ力を育む教育法です。そのため、おもちゃ選びの際は、以下に紹介する発達段階を考慮する必要があります。
【0歳から3歳までの前期】
- 粗大運動の活動:歩行など全身を使った運動をサポート
- 微細運動の活動:手や指を使った運動をサポート
- 日常生活の練習:粗大運動を微細運動を組み合わせて環境への適応を促す
- 言語教育:発達段階に合わせて豊かな語彙の養成を支援
- 感覚教育:教具を通じて感覚を研ぎ澄ませるように
- 音楽:表現や体の動きを楽しみ音楽的な表現力を育む
- 美術:目と手の協応動作を促し自由な表現を楽しむ活動を提供
【3歳から6歳までの後期】
- 日常生活の練習:実生活に関連する動作を通じて自立を促進
- 感覚教育:教具を通じて感覚を研ぎ澄ませ、観察し考える能力を育成
- 言語教育:豊かな語彙や文法を身につけるためのステップを提供(文字の書き方も)
- 算数教育:数に関する教具を通じて概念を学ぶ(四則演算などの基礎)
- 文化教育:言語や数以外の分野における興味づけ(子どもの好奇心に応える)
このように、モンテッソーリ教育は、お子さんが興味をもつものや発達段階に応じて環境やおもちゃを選べるようにしています。子どもたちが自発的におもちゃと関わり、集中したり試したりしながら成長できるようなおもちゃが望まれます。
では、まず赤ちゃん期のおもちゃ選びについて紹介します。
赤ちゃん期(0〜12ヶ月)
赤ちゃん期では、次のような特徴やおもちゃの選び方を参考にしてください。
- 特徴:感覚を刺激し、基本的な動作を促します
- 選び方:柔らかく安全なおもちゃ、触覚や視覚に訴えるものを選びましょう
/握りやすい形状や音の出るおもちゃも選択肢です
この時期のおもちゃは、触覚刺激を与える柔らかな布のおもちゃや握りやすいラトルなども適しています。また、おもちゃは安全性が最優先であることは念頭に置きましょう。
幼児期前半(1〜3歳)
幼児期前半では、次のポイントを参考にしましょう。
- 特徴:運動能力、言語力、社会性などの発展が重要です
- 選び方:積み木、形状合わせゲーム、言葉を学びやすい絵本など、基本的なスキルを養うおもちゃを選びましょう
手のひらに収まる大きさのおもちゃや、形状や色を認識できるものも選ばれます。赤ちゃん期と同様に安全性を確認することはもちろん、耐久性があり、遊びながら学べるおもちゃを選びましょう。
幼児期後半(3〜6歳)
幼児期後半では、以下の要素をポイントにしましょう。
- 特徴:創造力、問題解決能力、社会的スキルが発展します
- 選び方:パズル、工作用具、ごっこ遊びのためのおもちゃなどが挙げられます/子どもの興味に合わせて選び、自発的な遊びをサポートしましょう
言語教育や算数教育などを取り入れたおもちゃも少しずつ導入しましょう。ただし、強制するのは良くありません。お子さんの趣味や興味に応じて、幅広い種類のおもちゃを提供しましょう。
成長段階や興味に合うおもちゃを選ぶことは、お子さんの能力を最大限に引き出してくれるでしょう。楽しく夢中になり、おもちゃが大好きになることで、学び続ける力にも良い影響を与えると考えられます。ただし、安全性には十分考慮する点は忘れないようにしてくださいね。
モンテッソーリ教育におすすめのおもちゃ15選
モンテッソーリ教育を実践する場合、おもちゃの選び方にもとづいて、お子さんの発達段階や興味に合うおもちゃを選ぶことが大切です。
ここでは、年齢別にモンテッソーリ教育に適したおもちゃを15種類紹介します。紹介したおもちゃを参考にして、お子さんに合うおもちゃの選定に生かしてみてくださいね。
赤ちゃん期 (0〜12ヶ月)
前章で紹介したように、この時期の赤ちゃんには視覚や聴覚、触覚など感覚刺激を与えるものをセレクトしましょう。また、柔らかい布の絵本や指先の活動を促すようなおもちゃも適しています。
おもちゃは安全性が最優先であることを確認し、赤ちゃんがなめたり口に入れたりしても安全なものを選びましょう。
プッシュポップ バブル(鏡のおもちゃ)
特徴 | 安全な鏡を使って赤ちゃんの反射神経を促す |
効果 | (感覚教育)自己認識/視覚的な探求/視覚刺激の発達 |
生まれたばかりの赤ちゃんは、鏡に映る自分を観察したり、実際に手指などを動かしたりしながら、自身のことを少しずつ知覚していきます。
紹介した「プッシュポップ バブル」は、赤ちゃんにも安心なミラー付きで「見て、触って、握って…」などの楽しい遊びを提供してくれるでしょう。また、歯固めとしても楽しめます。
ダンサーモビール
特徴 | 他のモビールと比べて、軽く幅広に作られているため、よく動く |
効果 | (感覚教育)(視覚育て)(日常生活の練習)生後2~3ヶ月頃の赤ちゃん/眼球や首の運動/早い動きも目で追う/少しずつ首が座ってくる |
ダンサーモビールは、「よい目と脳は一緒に育つ」といったコンセプトで作られたものです。モビールの種類は、発達段階に応じて変えていきましょう。
紹介するモビールは、生後2~3ヶ月の赤ちゃんに適したモビールですが、生まれたばかりの赤ちゃんには「ムナリモビール」、3~4ヶ月ごろは「ゴビモビール」、4ヶ月以降は動物などの触れるモビールがおすすめです。
オーガニックコットン ベビーラトル
特徴 | 赤ちゃんが握りやすく、音が鳴るおもちゃ |
効果 | 微細運動の活動)(感覚運動)手の筋力と認識/音の識別/興味を引く音 |
指先で物をつかむなどの触覚や振って鳴らす際の聴覚など、感覚を洗練させる際に役立ちます。赤ちゃんはラトルを転がしたときの動きや音に興味をもち、つかまえたり追いかけようをしたりするため、ハイハイなどを促す要素もあります。
しまうまくんのバイリンガルウォーカー
特徴 | 赤ちゃんが握りやすく、音声や歌などが鳴る手押し車/米国玩具安全基準を満たし安全で耐久性がある/早期バイリンガル教育おもちゃ |
効果 | (微細運動の活動)(粗大運動の活動)(音楽)(言語教育)日本語と英語の音や歌に親しめる/一人歩きをサポート |
歩くとしゃべり出すこちらのベビーウォーカーは、赤ちゃんの五感や全身運動を刺激したり、言語に対する関心を高めたりできるでしょう。また、赤ちゃんが自分が歩きたい方向に向かっていくなど、運動機能の形成にも役立ちます。
おでかけ布絵本
特徴 | 触覚と視覚を刺激し、色や形にも興味を示す |
効果 | (微細運動の活動)(感覚教育)(言語教育)視覚や触覚の発達/初期の言語発達をサポート |
布絵本は、紙絵本とは異なる温もりや優しさを味わえます。赤ちゃんはおよそ6週間ほどで近くのものを見つめるようになり、白や黒、赤などのコントラストが明確な色を目で追うようになるでしょう。
紹介したフィッシャープライスの布絵本は、楽しい音やミラー、歯固めも付いており、多機能である点が特徴です。また、リング付きでマザーバッグやベビーカーにも取り付け可能であるため、お出かけの際にも重宝します。
幼児期前半 (1〜3歳)
幼児期前半は、手のひらに収まる大きさのおもちゃや、形状や色などの認識がしやすいものが良いでしょう。また、お子さんが自分で操作しやすいものを選ぶと集中して遊べます。
モンテッソーリパズルABC
特徴 | さまざまな形とサイズの木製ブロック/目て見て思う場所に置くといった動作を促す |
効果 | (微細運動の活動)(感覚教育)(言語教育)目と手の協応動作/空間認識の発達/集中力 |
お子さんが触覚によって、形状を認識しながら対応する形状にはめることで、集中力や操作力を高められます。また、文字やワードを組み合わせて遊ぶなどの活用法もあります。
数字のパズルもセットになっており、カラフルな動物のイメージを絡めて数字に対する興味も向上させることができるでしょう。
シリンダーブロック
特徴 | 穴に合う色や形のブロックを挿しこむおもちゃ |
効果 | (微細運動の活動)色や形の認識/手の協調性/問題解決能力など |
くぼみの形はそれぞれ異なります。形状に合うブロックを探してはめ込むおもちゃです。物の形や大きさ、色などを認識したり、思う場所にブロックを置いたりする活動を通じて、微細運動の活動を促し、集中力も高めてくれるでしょう。
英語学習に活用したい場合は、色やカラー、数などを言いながら作業をさせると良いでしょう。
アイムトイ 指先レッスン
特徴 | 1台12役/マグネット11個/木琴、太鼓などの音遊び4つ/ジッパーやボタンかけなどの操作4つ |
効果 | (微細運動の活動)(粗大運動の活動)(感覚教育)(日常生活の練習)子どもの好奇心を刺激/お着替えの練習 |
こちらのおもちゃは「ママが欲しいと思う知育玩具」を厳選し、子どもたちに遊ばせたい指先遊び12選が詰め込まれたおもちゃです。
表にあるように、子どもたちの興味を刺激する要素がたくさん散りばめられており、大きさ比べや形合わせ遊びもできます。また、黒板とホワイトボードの2種類のお絵描きも可能です。
ファットブレイン ディンプル数字
特徴 | 色と形を認識し、細かな指先の動きを促進 |
効果 | (微細運動の活動)(算数教育)(言語教育)数の概念やパターン認識を促進/集中力の向上 |
かわいい形のプラスチックフレームに、シリコンが10か所はめ込まれたおもちゃです。触って見て、鳴らして、お子さんの感覚を育ててくれます。
10色のカラフルなシリコンを押し上げたり、戻したりする活動が指の運動を促進し、脳の発達を促すことでしょう。また、シリコンを動かしたときに、音が鳴るので楽しさもUpします。
シリコン部には数字、英語の数字など、指で感じて数えるドットが書かれており、小さいながらも多様な要素が取り入れられたおもちゃです。
CARLORBOおもちゃ おままごと
特徴 | 木製のおままごとセット/ごっこ遊びをサポート/安心・安全な塗料を使用 |
効果 | (日常生活の練習)(感覚教育)観察力や想像力が育つ/生活力の基盤づくり |
木の温もりを感じられるおままごとセットです。ごっこ遊びのなかでも、「ままごと」を楽しむ場合は、子どもたちにとって楽しく安心できる時間となるでしょう。友達や兄妹姉妹と楽しく遊ぶことで、学校や社会生活につながる素地をつくります。
また、英語学習に取り入れることも可能です。野菜や果物、調理用具などの名前を学んだり発音したりしながら、遊んでみても良いですね。
幼児期後半 (3〜6歳)
幼児期の後半では、感覚教育や言語教育に加えて、算数や文化に関する要素を取り入れると良いでしょう。お子さんの興味や趣味を尊重しながら、幅広い種類のおもちゃを提供します。また、自身でアレンジしたり、新たに作ったりし始めるお子さんもいることでしょう。
ママさんやパパさんは、お子さんの自由な遊びを温かく見守り、援助が必要かどうか見極めながら、タイミングよくサポートする姿勢が大切です。
TOXINYUAN 木製パズル
特徴 | 数字、英語、動物、魚釣り、積み木などのおもちゃセット |
効果 | (算数教育)(言語教育)(感覚教育)目と手の協調性/色や形の認識/集中力や達成感 |
こちらのパズルは天然木製で、欧州基準を満たした塗装&加工が施されたおもちゃです。角も丸くなっているため幼児も安心して遊べます。
学習と遊びの共用が可能で、英語や数字を学びながらゲーム的に楽しめます。英語学習の一環として、アルファベットに興味をもたせたり、確認をしたりする場合にも活用できるでしょう。
ビジーボードリュック
特徴 | ボタンやバックル、靴ひも、ジッパーなど/木製のカニパズル付き |
効果 | (感覚教育)(算数教育)(日常生活の練習)着替えの練習/知力や創造性を発揮/整理整頓の練習 |
「自分で自分のことができる」のは、モンテッソーリ教育の理念につながるものです。こちらのリュックを活用することで、子どもの自立心や自律性を効果的に伸ばせます。
靴ひもを結ぶ練習やボタン留めなど、幼稚園や保育園の生活に欠かせない要素を遊びながら身につけられるのはうれしいですよね。お子さんもさまざまな要素が盛り込まれたリュックに特別な思いを抱くことでしょう。
シールでおけいこ
特徴 | 農場の動物シール/英語ブック/8シーン全150シール |
効果 | (言語教育)(感覚教育)風景や動物や家族の様子を想像しながら楽しくシールを貼れる |
こちらのシールブックには、農場の風景とそこで生活する家族や動物たちの様子が描かれています。動物がたくさん登場し、優しく見守る親の様子も描かれているなど心温まる光景が目に入ります。
動物の名前を英語で覚える際、あるいは確認する場合に、英単語を発音しながら貼らせてみても良いでしょう。
プラネットボール 動物たちの大陸
特徴 | 膨らますと直径50cm/世界の国々に生息する動物が272種類/動物を探す遊びも楽しめる |
効果 | (文化教育)子どもの好奇心が広がる/遊びながら地球を身近に感じる |
平面では把握しにくい距離や大きさまで体験できるボール型地球儀は、お子さんが「地球」に触れながら楽しく学べるおもちゃです。
国や国旗、動物、海の大きさなどに興味をもち始めたお子さんにプレゼントすると喜ぶことでしょう。また、英語学習にこちらの地球儀を適宜取り入れると、海外や外国語への興味をさらに高められます。
カエル バランスシーソー
特徴 | 天秤の知育おもちゃ/たし算とひき算を学べる/数字の大小を体感 |
効果 | (算数教育)(感覚教育)集中力や思考力/好奇心/指先訓練などが楽しく身につく/初期の算数、数の概念を学べる |
モンテッソーリ教育では、3歳ごろから感覚教具(おもちゃ)を通じて算数教育の基礎を取り入れることを推奨しています。
こちらの商品は、子どもたちが簡単なたし算をひき算、そして数字の「量感」を養うために役立つおもちゃです。
1〜10までの数字は、それぞれ異なる重さで作られており、数字の重りを天秤にかけると「数字の大小」が体験できる点が特徴です。バランス遊びを通じて、基本的な演算能力を養えるメリットがあります。
以上、紹介した15種類は、モンテッソーリ教育の理念に沿って、お子さんの成長をサポートしながら、自己教育力を育てる要素が盛り込まれているといえるでしょう。
おもちゃを選ぶ際は、お子さんの年齢や興味に合わせて、自由な遊びの空間を提供するようにしましょう。
おもちゃで子どもの成長をサポートする際の留意点
モンテッソーリ教育の教育理念にもとづいて、おもちゃを活用する際には、次のようなポイントを念頭に置いておこないましょう。
- 環境を整えお手本を示す
- 見守りと協力の姿勢を大切に
- 共感の態度と自由な選択を
以下より、それぞれ解説します。
環境を整えお手本を示す
お子さんが自由な感覚で思いきり遊べるようにすることが、環境づくりとして重要なポイントです。せっかく購入したおもちゃも、お子さんが取り出しにくい場所にあれば、自由な遊びの空間はつくれません。
また、新しいおもちゃを提供する場合は、まずは大人が「こうやって遊ぶんだよ」とお手本を示し、お子さんに模倣の機会を与えましょう。
見守りと協力の姿勢を大切に
子どもたちが新しいことに挑戦し始めた際は、温かく見守り、必要に応じてサポートします。お子さんが活動に集中しているときに先回りするような声かけは慎みましょう。
予告もなく中断させるのは良くありません。せっかく気に入っているおもちゃに対して、お子さんはネガティブなイメージをもってしまいます。
また、お子さんが限界に来て「もう嫌だ!」とあきらめてしまいそうな場合は「ちょっとお手伝いしようか?」と優しく声をかけてあげてください。
お子さんは安心して親御さんのサポートを受け、ママがやる姿を見て真似をしながら課題を乗り越えることができるでしょう。
共感の態度と自由な選択を
子どもたちに自分でおもちゃや遊び方を選ばせ、自己決定の機会を与える視点は忘れないようにしましょう。モンテッソーリ教育=自己教育力の育成と捉え、常に、お子さんの努力や感情に共感する姿勢も大切にします。
また、褒めるといった行動よりも「共感する」姿勢を示したほうが、お子さんの自立心を育めます。その理由は、褒める行動にはどちらかといえば上から目線の視点があり、共感のほうが対等な立場での関係性といえるためです。
共感の態度を大切に、(やめる・やめないも含めて)自由な選択を与えることは、モンテッソーリ教育の基盤になる要素といえます。
予算に応じておもちゃを選択させたり、お子さんの成長段階に合わせて一緒におもちゃを作ったりしても良いですね。
モンテッソーリ教育を英語教育に生かす際のポイント
モンテッソーリ教育と英語教育を結びつけることにより、子どもたちは効率的に英語を学習できると考えられます。
モンテッソーリ教育の理念に基づき適切なおもちゃを選び、お子さんの成長に合わせた環境づくりを行うことで、英語学習が「特別なものではなく自然な学びの一部」となるでしょう。
モンテッソーリ教育と英語の掛け合わせにより、以下のようなポジティブな効果が期待されます。
- 効率的な英語習得:子どもの自己教育力を高めることが、英語学習に興味をもったり自ら学んだりする姿勢につながる
- 継続的な学び:モンテッソーリ教育のアプローチを英語教育に応用することで、英語学習が継続的なプロセスとなる
- 個性の発揮:モンテッソーリ教育では子どもの興味や能力に合わせたアプローチを重視しているため、子どもに活動の楽しさを感じさせる
親御さんが、モンテッソーリ教育のアプローチを育児に取り入れることができれば、お子さんの自己教育力が発揮され、それがおのずと英語力やほかの個性を引き出すことにつながるのです。
まとめ
今回は、モンテッソーリ教育とおもちゃの関係性についてお伝えしました。
モンテッソーリ教育では、子どもたちの発達段階に合わせたおもちゃ選びが重要であり、それがお子さんの成長を促進すると考えられます。赤ちゃんから幼児期前半、幼児期後半までの各段階に合わせたおもちゃ選びのポイントとおすすめおもちゃを参考にして、お子さんの自己教育力をサポートするための環境づくりをしていきましょう。
ぜひご家庭でのモンテッソーリ教育を通じて、一人ひとりの可能性を引き出し、豊かな学びの機会をつくってあげてくださいね。