はじめに
こんにちは!ミライコイングリッシュ事務局です。
今回は、英語をダンスや歌を使って覚えるメリットや、お子さんに教えるときのポイントについて詳しく解説します。
ダンスや歌を英語学習に取り入れるメリット
英語学習を始めるのならば、まず歌やダンスから始めることをおすすめします。ダンスといっても、キレキレのダンスを目指しているわけではありません。英語の歌を歌いながら、歌詞に合った身振りの身体表現をします。繰り返し歌ったり踊ったりすることで、楽しく英語を覚えることができるので、子供向けの英語教室や、幼稚園・保育園・小学校の入門期などでは、英語学習のウォーミングアップとして、毎時間、歌やダンスを行っているところが多いです。
お子さんに英語教育を考えているのなら、お家でも、まず歌とダンスから取り入れてみましょう。
歌やダンスから英語を学ぶことで、主に4つの効果が期待できます。
- 飽きずに楽しく出来る!
- インプットとアウトプットがしやすい!
- 体を動かして覚えるので身に付きやすい!
- 繰り返しが多いので、いつのまにか覚えられる!
これらのポイントを一つずつ解説していきます。
飽きずに楽しくできる
英単語や英語のフレーズを覚えるには、何度も繰り返して唱えることが効果的です。ただ繰り返すだけでは、小さな子供は飽きてしまうので、ゲーム形式を取り入れて、あの手この手の工夫が必要です。けれども、歌やダンスの場合は、気に入れば音楽を流すだけで、子供が乗ってきます。子供を飽きさせない工夫をあれこれ考えなくても、子供は自分から繰り返して、楽しく歌ったり踊ったりします。
インプットとアウトプットがしやすい
歌を聞くたびに、子供は英語の単語やフレーズをインプットしています。一緒に歌うことで、アウトプットできます。メロディーがついているので、聞いた歌詞を覚えやすく、覚えた歌詞を口ずさみやすいのです。最初は全部歌えなくても、メロディーがついているので、覚えた部分だけでも、歌いやすいのです。だんだんアウトプットできる量が増えてきます。
体を動かして覚えるので身に付きやすい
歌だけでも英単語やフレーズを覚えやすいのですが、そこに動きが加わることで、英単語やフレーズの意味も覚えやすいです。“head” と歌いながら頭を触り、“shoulders” と歌いながら肩を触るので、発音だけでなく、意味も理解しながら覚えることができます。歌とダンスで覚えた英語は記憶に残りやすいように思います。
繰り返しが多いので、いつの間にか覚える
歌詞は、日本語の歌もそうですが、繰り返しや、同じような言い回しが多いです。繰り返しは、まったく同じフレーズの繰り返しなので、何度も歌っているとすぐ覚えられます。同じような言い回しというのは、例えば “Baby Shark” では、始めは “baby shark, doo doo, doo doo” だったのが、“mommy shark, doo doo, doo doo” や “run away , doo doo, doo doo” のように、同じパターンだけれども、使われている言葉が変わってくるものです。同じような言い回しも覚えやすく、語彙が少しずつ増えていきます。このように、歌で英語を学ぶと、繰り返しが多いので、いつの間にか覚えてしまうのです。
歌とダンスで英語を教える時の4つのポイント
歌やダンスは、聞き流しでも効果がありそうに思えますね。でも、いくつかのポイントに気を付けると、ただの聞き流しよりも、ずっと効果的に、英語が覚えられます。そのための、4つのポイントについて解説します。
動画があれば、動画を見せよう
最初は、まず歌を聞かせます。CDや、お家の方の歌でもよいのですが、DVDやテレビの録画、YouTubeの動画などがあればお手軽です。ダンスの動画であれば、真似て踊り始めるかもしれません。ダンスの動画でなくても、歌に関係のある映像が流れる場合が多いので、英語だけでは意味が分からなくても、耳からの英語と、目からの映像の両方があると、頭の中で意味がつながりやすくなります。流した後で、お家の方が、日本語で意味を伝えてあげるのもよいと思います。
まずはお家の人が楽しそうに歌って踊ろう
動画を流しながら、お家の方も歌ったり、踊ったり、楽しそうな様子をお子さんに見せましょう。お家の方が他のことをしながら、お子さんだけに「動画に合わせて踊ってごらん」といっても、なかなか難しいです。正確に歌ったり踊ったりする必要はないので、お子さんに英語の楽しさを伝えることが第一だと考えましょう。そのためにも、楽しい曲を選ぶのは重要です。
歌詞をアウトプットすることに完璧を求めない
英語のお勉強だと思うと、ついつい歌詞をしっかり教え込もうと考えがちですが、そのうち覚えるだろうと、ゆるく考えたほうが良いです。歌とダンスを一緒に行うと、歌がおろそかになってダンスだけに集中したり、スピードが速くなると歌もダンスも追いつかなくて、ただ楽しそうにめちゃくちゃに踊っているだけだったりというのは、よくあることです。気に入ったフレーズや簡単なところしか歌わなくても、しかるのではなく、できたところをほめてあげましょう。繰り返すうちに、少しずつ歌える部分が増えてきます。
また、お子さんが難しいと感じるところは、お家の方がゆっくりと歌ってあげると、わかりやすい場合もあります。
曲の好き嫌いや、ダンスの好き嫌いもあるので、無理強いはしない
歌やダンスが嫌いだという子もいます。英語のゲームは好きだけれど、歌やダンスはやりたくない、というタイプのお子さんの場合は、ゲームで興味を持たせてあげましょう。英語に親しむ方法として、この記事ではダンスをおすすめしていますが、歌やダンスが最終的な目標ではありません。英語に親しむことが目的です。ですから、お子さんが興味を示す方法で英語に親しめるようにしてあげましょう。
また、おすすめの歌、おすすめのダンスなどと本やネットで紹介されていても、お子さんがその曲を好きになるかどうかは別問題です。いろいろ試してみて、お気に入りの曲を見つけてください。ここで紹介する曲は、私が実際に行った集団レッスンで子供たちのノリが良く、簡単なのでおすすめしたいものばかりです。とはいえ、100%の子供がノリノリだったかというと、そうではありません。お子さんの興味や、気分を見極めながら、お家の方だからこそできる、お子さんに合った英語教育をしてあげてください。
英語の早期教育は、英語に興味を持たせることが一番大切です。無理強いをして、お子さんが英語嫌いになってしまったら、元も子もありません。
【実践】子どもがノリノリに!歌って踊れるおすすめ曲5選★
Baby Shark
子供たちに、大変人気の高い曲です。メロディーが耳について離れなくなり、何でもない時にも、ふと口ずさむ子が多いです。
覚えたい英単語やフレーズ
baby | 赤ちゃん |
---|---|
shark | さめ |
mommy | お母さん |
daddy | お父さん |
grandma | おばあちゃん |
Let’s | さめ |
shark | ~しよう |
go hunt | 狩りに行く 捕まえる |
run away | 逃げる |
safe at last | やっと安心 |
end | おしまい |
Head Shoulders Knees and Toes
体の部分を自分で指差しながら歌います。とても覚えやすい曲です。
覚えたい英単語やフレーズ
head | 頭 |
---|---|
shoulder/shoulders | 肩、両肩 |
knee/knees | ひざ、両ひざ |
toe/toes | つま先 両方のつま先 |
eye/eyes | 目、両目 |
ear/ears | 耳、両耳 |
mouth | 口 |
nose | 鼻 |
Seven Steps
ダンスの動画ではありませんが、歌を覚えるときには見せてあげるとわかりやすいです。
Seven Steps | Noodle & Pals | Songs For Children
1〜7の数字を繰り返し唱える歌です。簡単な歌なので、英語に抵抗がある子供でも、自信をもって歌えます。“Seven Steps”というタイトルなので、歩きながら歌うのがおすすめです。ちょうどよいダンス動画が見当たらないので、私が実際に教えていた動きを紹介します。
1234567 | 右に7歩 |
---|---|
1234567 | 左に7歩 |
123 | 前に3歩 |
123 | 後ろに3歩 |
1234567 | 自分がいる場所の周りを小さく一回り(右に7歩でもOK) |
123 | 前に3歩 |
123 | 後ろに3歩 |
1234567 | 自分がいる場所の周りを小さく一回り(左に7歩でもOK) |
お子さんと行うときは、横に二人で並んでもよいし、向かい合ってもよいでしょう。動きは、踊りやすいようにアレンジしてください。
とてもシンプルな動きなので、基本の動きを覚えたら、7の時にジャンプをしたり、手をたたいたりすると楽しく踊れます。また、「今日は、5の時に手をたたこう。」などと変化をつけることで、歌詞を意識できるようになります。二人で踊る場合は、手をたたく時に二人の手と手を合わせると、スキンシップにもなりますね。
覚えたい英単語やフレーズ
one | 1 |
---|---|
two | 2 |
three | 3 |
four | 4 |
five | 5 |
six | 6 |
seven | 7 |
The Pinocchio
right と left は、日本語でも怪しいお子さんが多いです。歌とダンスで覚えることで、自然に身についてほしいものです。この歌でなくてもいいので、right と left が出てくる歌は、強くおすすめします。
今回紹介する動画では、鏡を見るのと同じようにキャラクターが踊っています。“right”と歌いながら、キャラクターは実際には自分の左手を出していますが、お子さんが真似をしやすいようにお手本として動きを見せてくれています。
覚えたい英単語やフレーズ
everybody | みなさん |
---|---|
in | 中に |
out | 外に |
turn around | くるっと回る |
shout Hey! | ヘイ!とさけぶ |
ready | 準備する |
Let’s do the Pinocchio | ピノキオをおどろう |
right | 右の |
Here we go | さあいくよ |
arm | うで |
left | 左の |
leg | 足 |
arm | うで |
chin up | あごを上げる |
sit down | すわる、しゃがむ |
Five Little Monkeys
“Five Little Monkeys jumping on the bed ” という絵本があります。その絵本の内容を歌とダンスにしたものです。これまでに紹介した4曲よりも、歌詞が難しいです。けれども、ベッドの上でサルたちがジャンプして落っこちるという場面が、子供にはとても魅力的らしく、絵本も、歌も、踊りも大好きです。ベッドの上でジャンプするなんて、実際にやったらお家の人に怒られるに決まっていることなので、ダンスの中で実現できるのが楽しいのでしょうね。
まず絵本を読んであげてから、歌を紹介するのがおすすめです。
繰り返しがたくさん出てくるので、何度も聞いているうちに、歌える部分が少しずつ増えていくことでしょう。
覚えたい英単語やフレーズ
five little monkeys | 5ひきの子ザル |
---|---|
jumping on the bed | ベッドの上でジャンプする |
one fell off | 1ぴき落っこちる |
bumped his head | 頭をぶつけた |
shout Hey! | ヘイ!とさけぶ |
mama called the doctor | ママはお医者さんを呼んだ |
No more monkeys jumping on the bed | ベッドでジャンプしてはいけません。 |
疑問:ダンスや歌だけで英語を覚えられる?
歌とダンスで、英語の単語やフレーズを楽しみながら覚えることができます。たくさんの歌やダンスで、言葉の数を増やすこともできます。けれども、歌えることと、会話できることは全く同じではありません。ゲームを通じてさらに言葉の数を増やしたり、コミュニケーション活動を繰り返したりすることによって、会話力はだんだん身についてきます。
では、歌とダンスの英語教育は意味がないのでしょうか?
そんなことはありません。
最初に書いたように、
- 飽きずに楽しく出来る!
- インプットとアウトプットがしやすい!
- 体を動かして覚えるので身に付きやすい!
- 繰り返しが多いので、いつのまにか覚えられる!
という素晴らしい良さがあるのです。
歌やダンスでまず興味を持たせ、覚えてほしい単語を歌やダンスを使って教えます。そのあと、歌だけでは不十分な単語やフレーズをゲームを通して増やすという方法がよいでしょう。
例えば、
- Baby Shark を歌ったり踊ったりした後、sister、 brother など家族に関する言葉を教える
- Seven Steps の後に、eight,nine,ten,・・・と数字を教える
などです。
歌やダンスだけで英語を覚えることは難しいですが、英語に興味をもつきっかけとして、また新しいことを学ぶきっかけとしても、歌やダンスはとても重要です。
お家で取り組む場合は、まず歌やダンスで英語の楽しさを感じてもらうところからスタートするのがおすすめです。