子どもが英語に興味を示してくれない…?
この漫画の子どもはどうやら、ママさんの願いを踏みにじってしまっているようですね…。
ママさんは「英語に興味を持ってもらいたい!」と思って、新しい英語の本を何冊も買って来たようなのですが、せっかく買ってきた英語の本に、子どもは全くといっていいほど興味を示していないようです。
すっかりライオンのぬいぐるみに夢中になっている様子で、英語の本は完全に踏み台にされてしまっていますもんね…。
このように、我が子に「英語を頑張って欲しい!」と思っているのに、お子さんが他の何かに夢中になってしまっていて、全然うまくいかない…!というケースは、わりと「あるある」なのではないかと思われます。
一体、どうすれば親の狙い通り、英語に興味を示してくれたり、英語に夢中になってもらえたりするのでしょうか?
思い切って、子どもが大好きな趣味は、取り上げてしまった方がいいのでしょうか…!?いやいや…、それはむしろ逆です。
子どもの夢中になっていることを知ろう
ここで、考えてみて欲しいのが、子どもが本当に夢中になっていることについて、です。
英語に興味がないとするなら、必ず、その代わりに興味を持っているものがあるはずなのです。
それは、乗り物かもしれませんし、動物かもしれませんし、スポーツかもしれません。あるいは、ゲームかもしれませんし、アニメかもしれませんし、音楽かもしれません。
あなたのお子さんは、一体、何に強い興味を示しているでしょうか?まずは、そこをハッキリさせましょう。
この漫画の子どもは、どうやら動物が大好きなようですね。そういえば、英語の絵本を踏み台にして遊んでいた時、そこにはライオンのぬいぐるみがあった!ということを思い出した人もいることでしょう。
そう…、親の方は、英語の本にばかり意識が行っているので、踏み台にしていたモノが何であるかまでは見ていなかったりするのですが、実はそちらに意識を向けることが解決への糸口となるのです!
英語と趣味をミックスさせよう!
動物が好きなら、動物+英語というように、2つをミックスさせれば、興味を持ってもらえる可能性はグン!とアップするというわけです。
手っ取り早く動物のことを知りたいと思ったら、ついつい日本語のコンテンツに手を出してしまいがちなのですが。そこをあえてコントロールし、動物のことについて書かれている、英語の絵本、英語の図鑑、などを与えてあげるようにすればいいのです。動画を見る時にも、できるだけ英語のコンテンツを流すようにしてみるといいでしょう。
また、「この動物は、英語で何ていうの?」とか「この動物は、どこの国に生息してるの?」とか「この動物の特徴を、英語で説明してみて」なんて質問をしてみると、子どもはきっと、普通に英語を学習する以上にヤル気を示してくれるはずですよ!
ここで、心配性なママさんは、こんなことが気になってしまうかもしれませんね。
英語学習の内容が動物のことばかりになってしまったら、習得できる英語も動物のことばかりというように、内容が偏ってしまうんじゃない…?なんて。
音楽が好きな子は、音楽ばかり…、乗り物が好きな子は、乗り物ばかり…、スーツが好きな子は、スイーツばかり…、な英語学習になってしまうという。それは、確かにそうかもしれません。
しかし、ここで大切なのは、英語学習に対してヤル気が出るかどうかであり、モチベーションが上がるかどうかということ。無理なく楽しく続けられるかどうか、ということなのです。
英語の能力を幅広く高めるために、基礎を一生懸命頑張るのはもちろん素晴らしいことです。しかし、そればかりやっているせいで、なんとなく「英語ってつまらないな…」と感じてしまったとしたら、それは最もサイアクなことです。これだけは避けましょう!
たとえ、学習内容が多少偏ってしまったとしても、その子が英語を大好きになれているのだとしたら、それはそれで大成功!というわけです。
夢中になれると情緒は安定する
それに、何か大好きなことがあって、そのことに夢中になれているのだとしたら、それは人間の精神衛生上、とても良好な状態であると言えます。
英語学習に関して効果があるだけでなく、情緒が安定するでしょうし、自信がつくでしょうし、明るく穏やかな心理状態を長期間キープできるはずです。
英語に限らず、勉強というもの自体を「サボらずやりなさい」「怠けてはいけません」というように、義務化してしまうのは考えものです。「◯◯しなければならない」という、強制されているようなモチベーションで続けたとしても、そこで得られる効果は決して高くないからです。
一見、勉強を頑張っているように見えるのに、全く成績の上がらない子がいたとしたら、その理由はおそらくここにあると考えて良いでしょう。
大好きなことを、何の罪悪感もなく、日常的に続けられている子の方が、結果的に何をやらせても高いパフォーマンスを発揮するので、このことは是非、覚えておいてください。
ゲームに夢中になるのってどうなの…?
ところで、親が子どもに夢中になって欲しくないこととして、「ゲーム」「YouTube」「SNS」などが挙げられるかもしれません。
その理由は「なんとなく、怠惰につながっていきそうだから」でしょう。
昔から「ゲームばっかりやってないで、勉強しなさい!」というのは、親の常套句でした。つまり、ゲームと勉強は対極のものとして捉えられてきた感があるのですが…。
現代においては、ゲームクリエイターとして生きていくことや、Eスポーツのプレイヤーとして何億円も稼ぐような生き方だって、どんどん当たり前になってきています。
漠然と「勉強さえしていれば、まともな大人になれる」と考えるのではなく、ゲームをやるならやるで、どこまで本気でやれるか、どれほど鋭い視点を持って向き合えるのか、というあたりを重視して考えるようにしてあげてください。
世界に通用するゲームクリエイターになる!という子どもの夢や目標が定まったら、そこでさらに英語を勉強するモチベーションだって高まるかもしれませんよね。
YouTube にしても、SNS にしても、高い志を持って取り組めば、自然とその先には「世界の人と交流する」という夢が見えてくるはず。
このように、その子の趣味や得意な事と、英語学習とを、ミックスさせ、関連づけさせて考えれば、意欲が落ちてしまうということや、興味を示してもらえない、ということは避けられるでしょう。
是非、我が子が何に興味を持っているのか、どういった才能を持っているのか、幅広い視野を持って観察してあげてください!
子どもの話を真剣に聞いて、自主性を育てよう
子どもたちは、一度ゲーム機やタブレット、スマホを持つと、際限なく使いますよね。学校の宿題は終わってるの?明日の準備はできているの?歯みがきはしたの?と、ついイライラしてしまうパパさん、ママさんも多いことでしょう。「いつまでやってるつもりなの!?」「それより先にやることがあるでしょう!!」と叫びたくなりますよね?
でも、子どもを叱り飛ばしてもいいことはありません。「だってパパ(ママ)もやってるでしょ?」と言われたら、あなたは子どもを冷静に諭すことはできますか?言われてみればそうだよね・・・、という人も多いはず。「大人だからいいんだ」なんて言ったら、子どもから白い目で見られてしまいますよ。
むずかしいことではありますが、一度、頭を冷やして子どもの目線で考えてみてはどうでしょうか?
自分のしていることを頭ごなしに否定して、宿題だの歯磨きだのと言ってきたり、言うことを聞かないとイライラしたり怒り出したりするパパとママは、子どもにとってはうっとうしいだけです。でも、自分の好きなゲームや動画にパパとママが興味を示し、身を乗り出していろいろ聞いてくるとしたらどうでしょう?
子どもは、最初は「どうしたのかな?」と思うかもしれませんが、そのうちパパとママに、好きなキャラのことや動画を発信している人がどんな人なのかなど、いろいろ教えてくれるようになります。子どもの心がオープンになってきた、ということです。
それが、実はとても大事なことなんです。自分の好きなことに人が興味を持ってくれるって、誰でもうれしいものです。子どもにとってはなおさらで、親が自分の話を真剣に聞いてくれるということは、何より親への信頼が増します。
赤ちゃんや幼児なら、なんでも親がお世話して、危険な目に逢わないようにきちんとコントロールしてあげる必要があります。でもその時期を超えたら、子どもが自分自身で進んでいけるように、親は少しずつ手を離してあげることを意識しないといけません。
でもそれは、子どもにきちんと向き合わずにただ放置することとは違いますよね。大きくなればなるほど、いざというときに親がセーフティーネットとして子どもの心を受けて止めてあげることが重要になってきます。そして、親がセーフティーネットであるためには、子どもにきちんと向き合って、真剣に話を聞いてあげられる関係を作ることです。
パパさん、ママさんはつい口うるさく言ってしまいがちですが、それだけではいずれ子どもは自分の話をしてくれなくなるでしょう。そうなったら、子どもが何を考えているのか、どんなことに悩んでいるのか、といった大事なことが全然分からなくなってしまいます。
まず、親が子どもに歩み寄ってみましょう。子どもの好きなこと、夢中になっていることがあれば、その世界のことを聞かせて!という気持ちで、子どもを質問攻めにしてみるのがおすすめです。
自分の好きなことを見つけるのは案外むずかしいものです。何かに夢中になれるって、本来とても素敵なことのはずです。好きなことを伸ばしてほしい、得意なことを極めてほしいと思ったら、「またゲームばっかりして!」と言いたいところを、ちょっと我慢してみてくださいね。
まとめ
それでは、この記事でお伝えしてきたことを、最後にまとめて解説させてもらいます。
お子さんが、英語学習に興味を持ってくれない…、という悩みを持っている人は、その子の得意なことや趣味について探り、その趣味と英語学習とをミックスさせるよう、意識してみてください。動物が好きな子には、動物の英語絵本や、英語動画を観せてあげるイメージです。
特殊な英語ばかりに触れていたら、学習内容が偏ってしまうのでは…?ということを心配する人もいるかもしれませんが、最も重要なのは、その子が英語に対して「楽しい!」と感じることであり、モチベーションをあげてもらうことです。
好きなことであれば、英語の意味を理解しようと、一生懸命意欲を燃やしてくれるはずですから是非、このことを応用してみてくださいね!